動画で見るドキュメントスキャナ:後編(1/2 ページ)

前編では、ドキュメントスキャナ2製品の設置までの流れを動画付きでご紹介しました。後編では実際のスキャンなどを中心としたレビューをお届けします。

» 2006年12月26日 21時32分 公開
[山口真弘,ITmedia]

 ドキュメントスキャナの導入にあたっては、まずPC側にドライバとユーティリティ、添付ソフトをインストールし、その後USBケーブルでPCと接続する。PFUの「ScanSnap S500」(以下S500)とキヤノンの「DR-2050C2」の両機種ともユーティリティや添付ソフトの数が多いため、一般的なPC周辺機器に比べるとインストールにはちょっと時間がかかるが、手順そのものが難解というわけではない。

 スキャンを開始するには、PC側のユーティリティから操作する方法もあるが、どちらかというとスキャナ本体のボタンを押して読み取りを開始するのが手軽でオススメ。トレイに原稿をセットしたあと、スキャナ本体のボタンをポチッと押し、PCにデータが送られるのを待つ――という手順になる。

カタログスペック
メーカー PFU キヤノン
製品名 S500 DR-2050C2
価格(Amazon.co.jp) 4万2287円 4万4314円
大きさ 284×157×158ミリ 298×323×132ミリ(トレイ全開時)
重さ 2.7kg 約2.5キログラム
1枚あたりの読み込みスピード
(A4片面、白黒、300dpi)
18枚/分 11枚/分
備考 両製品ともAdobe Acrobatを同梱
両機種ともPCとはUSBで接続する。盗難防止用のケンジントンスロットも装備
スキャン開始ボタンは、両機種とも本体右上に装備

 スキャンデータのファイル形式はPDFのほかJPEGが選択可能で、DR-2050C2ではさらにTIFFやBMPもサポートしている。カラー/モノクロなどいくつかの読み取りモードがプリセットされているほか、傾きの自動補正をオン/オフしたり、原稿サイズを自動的に読み取る機能もある。ちなみにご紹介している2製品は、いずれも両面読み取りに対応しており、表裏を同時にスキャンできる。

動画で見る「スキャンの様子」

 実際のスキャンの様子を動画で見てみよう。いずれもフルカラー/ファイン相当での読み取り後、PDFで保存するように設定した。なお、DR-2050C2のユーティリティには、生成したPDFを自動的に開く(Adobe Readerで表示する)機能がないため、動画ではマウス操作でPDFを表示させた。

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 上の動画をご覧いただければ一目瞭然だが、スキャンの速度に関しては、S500の圧勝だった。動画でテストしたA4用紙を2枚スキャンする時間は、S500の11秒に対してDR-2050C2が45秒と、約4倍の差が付いた。大量の書類をスキャンする場合、所要時間の差はかなり大きくなるはずだ。

 なお、上の動画はOCRをオフ、つまり読み込んだ画像から文字データをテキストとしてスキャンする作業を行わないモードでの比較。OCRをオンにして同様の作業を行った場合、所要時間は完全に逆転する。

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 OCR機能をオンにした場合、DR-2050C2の所要時間にはほとんど変化が見られず45秒程度だった。これに対し、S500の場合は読み取り完了後にOCR処理を行う。このため、最終的にPDFが生成されるまで読み取り時間はS500で35秒程度とOCRなしに比べて2〜3倍近い差が付いた。PCのスペックにも依存するとはいえ「読み込むだけならS500」「OCR機能を利用するならS500/DR-2050C2とも同等」といえるだろう。

 もっともS500の場合、OCR処理は後回しにしてとりあえず取り込むように設定することも可能だ。処理時間が気になるようであれば、OCR処理はPCのアイドル時に行うよう設定を変更するといいだろう。

S500では、時間のかかるOCR(テキスト認識)は、後から行うように設定できる
S500のユーティリティ「ScanSnap Manager」。ちなみにデフォルトでは「ScanSnap Organizer」が起動する設定だが、今回はAdobe Readerが起動するよう変更
画質やカラーモード、および片面/両面の選択が可能
OCR認識を行うかどうかはここで設定

DR-2050C2のユーティリティ。スキャナ本体のボタンを押した際に行うジョブを登録できる
ジョブの編集画面。ファイル保存のほか、印刷、アプリ起動などが選択可能
取込モードは細かい設定も可能だ

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