マニュアルなど、数十ページにわたる大きなPDFファイルのうち、特定のページだけをよく閲覧やプリントするなら、そこだけ“分割”できると便利だ。逆にばらばらになったPDFを“結合”できるソフトもある。
マニュアルなど、数十ページにわたる大きなPDFファイルのうち、特定のページだけをよく閲覧したり、プリントしたりする場合がある。ただでさえ開くのに時間がかかるPDFファイルを、そのたびに目指すページまでスクロールするのは手間だ。特定のページだけを分割して別ファイルにできれば便利なのだが――。
これを実現する方法はいくつかある。まず「Adobe Acrobat」のStandard/Pro/3Dを持っているなら「ページの抽出」機能で簡単に実現する。ただし、最新版のAcrobat 8 Standardの通常版は3万6540円と、これだけのために購入するには少々高価なのである(2006年11月の記事参照)。
フリーソフトの「PDF Knife」を使えばシンプルな分割が可能だ。PDF Knifeをクリックして起動し、分割したいPDFファイルをPDF Knifeのウィンドウ内にドラッグ&ドロップする。
ウィンドウ下部の左側に「すべてのページを分解」ボタン、右側に「ページを指定して分解」ボタンがある。「すべてのページを分解」を選択すると、もとのファイル名にページ名を付加したファイルを、ページ数の分だけ生成する。
「ページを指定して分解」を選択した場合は、どこからどこまでのページを抜き出したいのか入力し、その後生成するファイルの名前を決めると、その部分だけを抜き出して分割したPDFファイルを生成する。
PDFを分割するだけならPDF Knifeで十分だが、逆に複数のPDFファイルをまとめたい場合は「ConcatPDF」や「瞬簡PDF ZERO」が無償で利用できる。
ConcatPDFのインストールには.NET Framework 1.1とVisual J# .NET Version 1.1が必要だ。結合する場合は、ドラッグ&ドロップで結合したい複数のPDFファイルをウィンドウに入れておく。「File」−「Save As」でウィンドウ内にあるPDFファイルをすべて結合し、それを保存できる。逆に、分割したい場合はウィンドウ内の1つのPDFファイルを選択し「Edit」−「Split」を選ぶと、1ページずつばらばらに切り離したPDFファイルを生成する。
ネットにつながっている場合だけ使えるのが「瞬簡PDF ZERO」だ。利用中にブラウザで広告を開くことで、無料で使える仕組みになっている。機能は同じでネットにつながっていなくても利用できる有料版の「瞬簡PDF」は2940円だ。
瞬簡PDF ZEROをインストールすると3つのアイコンが現れる。それぞれ「設定」「出力(PDF化)」「ツール(分割・結合など)」の機能を表している。分割・結合は、ツールのアイコンをクリックし、それぞれ「分割」「結合」のタブを開いて、PDFファイルを選択すれば可能だ。
文書をPDF化したい場合は、アプリケーションの「印刷」からプリンタの代わりに「瞬簡PDF ZERO」を選択するか、または「出力」アイコンをクリックして現れるウィンドウにPDF化したいファイルをドラッグ&ドロップする。
ソフト名 | 提供元/作者 | 対応OS |
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Adobe Acrobatシリーズ | アドビシステムズ | Windows XP/2000、Mac OS X 10.4.3以降 |
PDF Knife | papy氏 | Windows XP/2000/Me/98 |
ConcatPDF | Kazuya Ujihara氏 | Windows XP/2000/NT/ME/98 |
瞬簡PDF ZERO | クセロ | Windows XP/2000 |
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