サラリーマンのお小遣い、世代別に明暗――リッチな20代、厳しい30代

サラリーマンの小遣いは月額4万8800円。2006年から3300円の“昇給”――。GE Moneyが1979年から継続的に行っている「サラリーマンの小遣い調査」の結果だ。世代別では、20代が5万6100円、30代が4万5500円、40代が4万2100円、50代が5万1300円だった。

» 2007年06月08日 19時52分 公開
[鷹木創,ITmedia]

 毎月の小遣いは、20代が5万6100円、30代が4万5500円、40代が4万2100円、50代が5万1300円――。GEコンシューマー・ファイナンス(GE Money)は6月7日、2007年版「サラリーマンの小遣い調査」の結果を発表した。4月28日から4月29日の2日間、会社に勤めている20〜50歳代の男性500人を対象にインターネット上で調査を行った。

 サラリーマンの小遣い調査は、1979年からGE Moneyが継続的に行っている。2007年の調査によると、小遣いの使い道は主に「昼食代」(55.6%)。次いで「趣味の費用」(35.8%)、「飲み代」(29.6%)、「嗜好品代」(27.6%)、「雑誌・書籍代」(25.8%)と続く。GE Moneyでは小遣いを特に定義していないが、小遣いとは、自分の裁量で使い道を決められるもの――といえそうだ。

 2007年の調査では、平均小遣い額が4万8800円だった。2006年調査と比較すると3300円の“昇給”だ。2005年の4万600円、2006年の4万5400円に続き、3年連続で上昇している。なお、バブル期以降の最低額は2004年の3万8300円。一方、これまでの最高額は1990年の7万6000円。景気と同様に小遣いも“回復”しつつあるが、バブル期と比較すると3万円近い差があるようだ。

1979年以降、ほぼ毎年調査を行っている。拡大画像でバブル期などを表示

 世代別では20歳代が5万6100円と平均額を大きく上回った。2006年比で8900円も増加したという。給料が昇給した人の割合が60%と、ほかの世代に比べて高かったことや、住宅ローンや子供の教育費などの負担が少ないことが小遣いの大幅増につながったという。20歳代に次いで5万円の大台を超えたのは5万1300円の50歳代。バブル期を過ごしためか、「潤沢な貯蓄がある」という。

 30歳代は、2006年と比較して4900円も減少して4万5500円と“低迷”。世代別で平均額が唯一減少したのは30歳代だけだった。世代別で最低額だったのは、4万2100円で40歳代。「住宅ローンや子供の教育費がかさむため」だという。

 主な小遣いの使い道であった昼食代は、2006年から60円減少して平均590円。1回の「飲み代」も700円減り、平均4380円となった。ここでも平均を割り込んだ30歳代の昼食代は540円と世代別で最低。飲み代も4020円と20歳代の4010円に次ぐ下から2番目の金額だった。ちなみに、2006年は“逆”の結果だった。30歳代の昼食代は750円、飲み代も5650円と全世代で最も高かった。「団塊ジュニア世代を含む30歳代は、2006年にマンション購入者が多かったという統計がある。住宅ローンに苦しんでいるのかもしれない」(GE Money)

 もし小遣いが倍額になったら――。全体の41.4%が「貯蓄・投資」と現実的な回答。特に多かったのが20歳代で半数以上の52.0%に達した。GE Moneyによると「“就職氷河期”を経験している20歳代は財布のひもが固く、とりあえず貯めるという堅実な傾向がある」という。

 このほか平均額に差がついたのは、未婚/既婚、子供の有無、居住地域の違いなどだ。未婚者は6万2000円で既婚者は3万7000円、子供がいる場合が3万6900円、いない場合が5万9300円、関東4都県の居住者が5万9300円、それ以外では4万円となった。意外だったのは、共働きかどうかではどうかでは差が付かなかったこと。妻が専業主婦でも共働きでも毎月の小遣いは3万6800円だった。

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