配布されたPDFファイルをOfficeソフトのフォーマットに変換するリッチテキストPDF4。今回、OCR機能も搭載し、紙の資料をスキャンして作ったPDFからの変換も可能になった。
紙の資料をスキャンしてPDFファイルとして客先に送付することも増えてきた。ペーパーレス化にも一役買うPDFだが、「このPDFファイルを編集できないのか?」と感じたことのあるビジネスパーソンも多いだろう。
アンテナハウスが12月17日に発売する「リッチテキストPDF4」は、PDFファイルを読み込んでWordやExcel、一太郎のファイルに変換してくれるソフトだ。
今回のバージョンアップで、OCR機能も搭載し、紙をスキャンして画像データとして作られたPDFからWord/Excelなどへ変換することも可能になった。
バージョンアップによる主な変更点は下記のとおりだ。
OCR機能を搭載したことで、埋め込みフォントを使い文字コードマッピングが行われていないファイルも変更可能になった。また、従来編集パスワードがかかっているPDFは変換できなかったが、今回ポリシーを変更し、コピー許可があるPDFであれば変換可能としている。
製品のラインアップは下記の通り。ライト版はドラッグ&ドロップによるPDFからの変換に特化したもの。細かな設定は行えない。コンプリート版はOCR機能の搭載のほか、WordやExcelへの変換ボタンのアドオンが用意されている。
製品 | パッケージ版 | ダウンロード版 |
---|---|---|
リッチテキストPDF4 ライト | なし | 5000円 |
リッチテキストPDF4 スタンダード | 1万290円 | 7350円 |
リッチテキストPDF4 コンプリート | 1万5540円 | 1万1025円 |
Adobe Systemsが目指しているPDFフォーマットのISO標準化も進展している。12月4日、PDF1.7がISO 32000に正式採用されることが可決された。
アンテナハウスの小林徳滋社長は、「2008年からPDFがISO標準になると見ている。これまで、顧客から『PDFはアドビ製のものが正式で、サードパーティのものは信頼できないのではないか』という話をされることがあった。ISO標準となれば、顧客への説明もスムーズになる」と、今後サードパーティによるPDFの活性化が進むという考えを話した。
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