ストレスの多い毎日。自分で自分の感情をコントロールできれば、と思うことはないだろうか。今回は、落ち込んだときや、ちょっとした不安を感じたときに、自分できっかけを探ってリカバリーすることができる、簡単なカウンセリング方法を紹介します。
うつなど、精神的な病の症状には、出来事が引き金となっている場合、その症状で何かを得ている場合、考え過ぎて症状が出る場合の3パターンがあります。これは非常に高度な話なのでここでは述べませんが、症状が出る前後に何があったかを明確にするだけで、多くの場合は落ち着きを取り戻します。
同じように、落ち込んだときや、ちょっとした不安を感じるときでも、そのネガティブな感情を特定し、そのときの出来事を詳しく思い出し、自分の感情、思考、行動、そして結末を明確化することで、大抵の場合は落ち着くことができます。今回は、そのやり方を紹介しましょう。
まず、最近感じるネガティブな感情を特定します。なんか落ち込んでいるなぁ」とか、「不安な感じがする」だとか、「ちょっとしたことなんだけど昨日から気が滅入る」、「なんだか気分が乗らない」「心配だ」「なんだか悲しい気分だ」──などです。それほど深刻じゃなくても、むなしいなと感じる時って、誰しもあるものですよね。一生懸命営業してバンバン取っていたけれど、フッとむなしくなっているときなど、そういう感情を特定してみてください。
次に、それを感じ始めた具体的な出来事に遡ります。あれは先週の金曜日の朝、休み明け月曜日の午前中──それくらい具体的に特定してください。そうしたら、4W1Hで、具体的な内容を思い出してください。
といった感じです。
この後、その出来事に対しての自分の「感情」「思考」「行動」、そして「結末」を延々と自分に聞き続けます。これは1回だけではなく、気が済むまでやってください。聞く順番もバラバラでいいですが、「感情」→「思考」→「行動」→「結末」の順番で聞くのが比較的思い出しやすいとは思います。例えば、下記のようにやります。
問 怒鳴られて、どう感じた?(感情)
「すごく、ビクビクした気持ちになった」
問 どう考えた?(思考)
「なんでこんなに怒られなきゃいけないんだ、と思った」
問 どうした?(行動)
「黙って泣き寝入りした」
問 その結果、どうなった?(結末)
「課長が余計、怒った」
問 その結果?(結末)
「ちょっと落ちついてきた」
問 それで、どう感じた?(感情)
「むしゃくしゃしてたけれど、もうこのままでいいや、と思った」
問 どう考えた?(思考)
「もう、がまんしようと思った」
問 そしてどうした?(行動)
「そのまま書き直した」
というような感じです。順番はバラバラでいいので、自分の気が済むまで、その出来事があったときの「感情」「思考」「行動」「結末」を問いかけていきます。
やり方としては3パターンあります。一番簡単なのは、下の表を指やペンで指しながらやる方法です。
例えば、こんな感じです。
というようにやっていきます。表を指やペンで指しながら、1人でブツブツとやってみてください。
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