これまで先人の知恵が詰まった10本のリストを紹介してきました。今回から3回は「自分のリストを作る」にはどうしたらいいかを紹介していきます。
これまで10のリストを紹介してきました。今回から3回にわたって、「自分のリストを作る」をテーマにした記事を掲載します。
「守破離」をご存じのことと思います。武芸の道を究める、その道のりを表現した言葉で、現在では学びの段階を示す概念として広く使われています。
リスト道(?)についても、同じステップを考えてみましょう。
「破」の事例として、わたしの挑戦事例をお目に掛けます。
※キャリアガイダンス.net「5つのコツで上手に聴こう」より
ヒアリングのテクニック集としてはよいリストです。しかし、自分のためのリストとして使うには、すこし引っかかりを感じました。
このリストをフル活用したような聞き方、いや「聴き方」をされて、かえってしゃべりづらく感じたことはないでしょうか。相手が聞き役に徹してしまい、自分の思いや考えをあまり話さないと、こちらもしゃべりづらい。
それは当然の話で、相手が腹を割ってくれているという実感がなければ、こちらだって率直にはしゃべりづらいもの。「聴く技術」も相互の信頼があってこそです。実際、聴き方の本にはだいたいそう書いてあります。ただ、聴く技術を磨こうと一生懸命になってしまうと、つい前段がおろそかになってしまうのでしょう。
リストの内容を損なわず、上のような思いも込めたい。そう考えて「破」ったのが、下のリストです。具体的には、「支持」「質問」を削り(といっても、内容はほかのリスト項目にできるだけ重ね)、自分が重要と思っている項目を2つ加えました。
師匠の教えを「破」った(弟子なりに深化・発展させた)からといって、弟子の方が優れているとは限りません。同じように、引用元のリストよりもこのリストの方がよいとは限りません。しかしわたしにとっては、こちらの方がよいリストです。元のリストを理解した上で自分の考えを盛り込んでいるので、意味が濃いからです。
皆さんもぜひ、気に入ったリストをアレンジしながら、自分にとって役に立つリストを作ってみてください。
本文中、*ListFreak(リストフリーク)というサイトに触れている部分があります。*ListFreakは2005年11月に開設したリスト収集・共有・活用サイトです。
*ListFreak - 世の中の知恵やコツを「リスト」で共有するサイト
株式会社アーキット代表、グロービス経営大学院客員准教授。「個が立つ社会」をキーワードに、個人の意志決定力を強化する研修・教育事業に注力している。起-動線など複数のサイトを運営。ネットメディアへの寄稿も多い。外資系コンサルティング企業時代にシリコンバレー勤務を経験。
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