紙の山から見えてきたものBiz.ID Weekly Top10(1/2 ページ)

ビジネス文書を紙に印刷するメリットって、何かあるんだろうか。そんなことを考えていた筆者が、先日紙だらけのミーティングに参加した。紙の山をひっくり返しながら見えてきたものとは――。

» 2008年06月05日 14時30分 公開
[杉本吏,ITmedia]
なんですかこれは……

 先週のBiz.IDアクセスランキング1位は、古くなったノートPCの再利用法を紹介した記事。メインで使用しなくなったとは言え、やはり長い間連れ添ったPCを簡単に捨ててしまうのは忍びないものだ。はてなブックマークでも800以上のコメントを集め、「(古いPCには)愛着あるもんね」「うちではこう活用してる」などなど、読者からの反応も多かった。

 5位には、プリントゴッコ販売終了の記事がランクイン。この10年ほどで一般家庭にPCやプリンタが普及したことが販売終了の主要因とのことだが、記事中にもあるように年賀状文化そのものが衰退したことも大きかったようだ。

 実際に、筆者もここ数年は年賀状を書いていない。届いた年賀状に返事を書くくらいのことはするが、はがきを買ってきて自分から送るようなことはしなくなった。年末年始のことを思うと「ああ、また今年も携帯がつながりづらくなるのかなぁ」という感想がはじめに浮かんでくるわけで、IT文化に押されての紙文化衰退をつくづく実感していたりする。

 Biz.ID編集部でも、ビジネス文書のやりとりはほとんどデジタルデータで行っている。紙にすれば、当然のようにかさばるし、[Ctrl]+[F]も[Ctrl]+[Z]も使えないし、すぐどこかにいっちゃうし(それはデジタルデータも同じか)。民間事業者の文書保存方法を規定したe-文書法では、「損益計算書や貸借対照表など、企業決算にかかわる一部の重要書類」はいまだに「紙文書としての保管が義務付けられている」そうだけど、それ以外のビジネス文書を紙に印刷するメリットって、何かあるんだろうか。

 なんてことを考えていた先日。先輩T記者の立案で、編集部内でミーティングを行うことになった。1人30〜50個くらいの企画案を持ち寄って、みんなでコメントし合うという内容だったのだが、準備している筆者に向かってT記者は言ったのだ、「企画案は1アイデアごとに1枚の紙に印刷してきてね!」

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