私の愛車は「しろくまちゃん」というホンダの軽自動車。このしろくまちゃん、なんとノートパソコンよりも安いのだが、いろいろ便利に使えるのである。
今回は私の愛車をご紹介しよう。「しろくまちゃん」というホンダの軽自動車。いわゆるハコバンで、のっそりとデカイのに目とタイヤはちっちゃいところがクマっぽい。いまどきマニュアル車だ。
このあいだiPodの音楽をFMトランスミッターで飛ばして聞こうと思ったら、ラジオがAMのみ! しかも助手席はリクライニングしないので、誰かを乗っけるのは多少気が引ける。それでもクーラーが故障していた前のよりはずいぶん快適である。長距離や高速はしんどいが、ご近所週末ドライバーならこれで充分。むしろ、税金などを考えると、ずいぶんとラクになった。
3年前に以前乗っていた1983年式のシビックシャトル(購入価格8万円)が突然マンガのように白煙を吹いた。しかたなくいつもお世話になているガレージのおじさんにお願いして、できるだけ安くて条件の良いハコバンを探してもらうようにお願いした。そしたら、電話がかかってきて、「マニュアルならあるけどそれでいい?」。私は二つ返事でOKした。注文から納車、乗り出しまでコミコミで今使ってるノートパソコンより安いというのが決定的だ。
この車、何がいいって、税金や燃費もさることながら、荷室が広く、どう見ても高級車じゃない見た目。盗難なども含めて、ほとんど気を遣う必要がない。今回のお話は、そのコミコミでパソコンより安く買った車を、便利に使い倒そうというお話。
最近、捨てることにはまっている。というか、あまりのモノの多さに、捨てざるを得ないと自分でも危機感を持っている。それで、何度も大掃除を行っているのだが(それでもまだものが多すぎるのは問題だが)アパート暮らしにとって、大がかりな片付けはホントに大変だ。一番困るのは廃棄するものの一時的な置き場に困ること。片付けを始めると不要なもので、どんどん作業スペースがなくなっていく。
こまめに捨てられればいいが、ゴミ捨てにもルールがある。燃えるゴミ、燃えないゴミは回収日が違うし、粗大ゴミは別途自治体ごとに面倒なルールがあったりする。そんなときに活躍するのが、我が愛車「しろくまちゃん」だ。後席を倒せば布団を敷けるほどのスペース。バラした本棚も雑誌の束も、なんだか分からないゴチャゴチャも、とにかく不要なものや、一旦部屋から出したいものをどんどん放り込んでいく。時間がないからいっぺんにはできなくても、何日もかけて少しずつ不要なものを荷室に積み込む(もちろん生ゴミ以外)。
そうやって片付けをすすめていくと、すべて部屋の中で移動するのと違って部屋の中は確実に広くなるから、作業効率も断然いいし、なによりやった分だけ部屋がスッキリしてやる気が出る。そうして片付けが一段落ついて、荷室がごっちゃり不要品でいっぱいになってきたところで、近所の便利サービスのお兄さんを呼ぶ(タウンページなどで調べれば同様の不要品の片づけ業者は探せるはず)。
お兄さんがやってきたら、車のハッチを開け、「この中全部廃棄でお願いします!」と言えば指示終了。お兄さんはもくもくとゴミを運び出してトラックで持っていってくれる。部屋の中に招き入れる必要もないし、指示も簡単。お互い気分も楽だ。持ち出す前に荷物を見積もってもらえば、後で作業料金でトラブることもない。私の場合、1回の廃棄にかかる費用はだいたい3000円〜5000円。廃棄の際に転売できそうな状態のいいモノが含まれている場合は、減額されることもある。
私がアパートに帰ってくるのは、平日はほとんど真夜中。そして早朝に出社するので、基本的に荷受けは週末にしかできない。さらに週末に用件が入って外出になるとほとんど絶望的だ。最近は宅急便でも、コンビニ受け取りができたりする業者もあったりして便利になったが、まだまだ不便なことは多い。
そんなときに、私は、助手席のみカギを開けて出社。相手に荷受け方法を指示しておく。荷物がある人はそこから荷物を車に入れて、内側からロックをかけてドアを閉める。これならその日の夜には荷物を受け取ることができる。宅急便の場合、ダッシュボードにシヤチハタ印を入れておいたりする。私がよく利用するのは、近所のクリーニング店。仕上がった服を入れてもらう。ま、金目のものではないので、これなら盗むメリットもないだろう。と、私は割り切っている(車も安物だし)。
この方法は、自分がリスクを理解していることを相手に伝えてお願いするほかないし、もちろん、断られても当然だと思う。しかし、これ、実際にうまく機能するとものすごく便利である。
このハックは、紹介しといて言うのも何だが、まったくオススメはしない。どうしてもやってみたい人はやってみるのは自由だが、私は一切責任を取らないので自己責任でお願いしたい。
乱暴かもしれないが、自動車といえどもただの道具。私にとってはタイヤがついた工具箱程度のものでしかないのである。残念ながらステイタス・シンボルにはほど遠いが、値段分はしっかり働いてもらうつもりだ。
1974年、香川県生まれ。図画工作と理科が得意な小学生を20年続けて今に至る。TVチャンピオン「全国文房具通選手権」で3連覇中の文具王。現在は文具メーカーに勤務、文房具の企画開発を行っている。2006年「究極の文房具カタログ」上梓。文具サイト「TOWER-STATIONERY」を主催。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.