「今日先方に指示された資料作っといて。来週までね」――こんな言葉を部下に伝えたのはつい先日のこと。「分かりました!」と返事があったので安心していたら、締め切りを過ぎても資料が上がってこない。先方を待たせるわけにもいかないし、泣く泣く自分で作る羽目になった――なんていう経験のある人もいるかもしれない。
他人に依頼したタスクの管理は難しい。口頭で依頼した内容は忘れられてしまう可能性があるし、たとえうまく内容が伝わっていたとしても、進捗状況の確認が難しいためだ。
こうした他人のタスク管理問題を解決できるかもしれないのが、五十嵐重工業の公開しているタスク管理ソフト「NetworkTODO(ネットワークトゥドゥ)」。入力したタスクは複数人のグループ内で共有できる。また、自分のタスク管理だけでなく、他人に依頼したタスク管理のための機能を多く搭載している。
Webサイトでダウンロードしたソフトを、各ユーザーがPCにインストールして利用する。対応OSはWindows XP/2000で、利用には会員登録が必要だが、5アカウントまでは無料だ。
利用ユーザー数 | 6カ月コース | 12カ月コース |
---|---|---|
1〜5ユーザー | 無料 | 無料 |
6〜10ユーザー | 3万円 | 5万8000円 |
11〜20ユーザー | 4万5000円 | 8万7000円 |
21ユーザー | 要問い合わせ | |
入力したタスクには優先度や締め切り、仕事のジャンルを設定できる。締め切り時間になると、メールによるリマインダーやデスクトップへのポップアップ表示で、タスク管理をサポートする。タスクを他人に依頼することも可能で、依頼された相手がタスクの状況を逐次入力していくことで、依頼主も進捗状況が確認できるというわけだ。
「なんだ、それくらいならほかのグループウェアでもできるじゃん」と思った人もいるだろうが、NetworkTODOがユニークなのはこれから。「いもうと」「ドS」「ツンデレ」といった多様な音声パターンが搭載されており、タスクを依頼されたユーザーのやる気を起こさせる仕様になっているのだ。
いもうとボイス設定時に、自分に作業依頼が来たとしよう。この場合、「これやっといてね、お兄ちゃん!」という音声メッセージが流れる。同様にドSボイス設定では、タスクの締め切り1時間前になると「あと1時間で終わらせないと、お仕置きが待ってるわよ……」、ツンデレ設定時にタスクを完了すると「ほら、終わったわよ……べっべつにアンタのためにやったんじゃないんだからねっ!」といった具合だ。すべての声を聞いてみたい人はこちら。
妹バージョンの声が聞ける動画を用意したので、気になる人はチェックしてみよう。動画中の30秒付近で声が流れるので、オフィスで聞く場合は音量にご注意を。
音声は「メンバーからの作業依頼時」「タスクの締め切り1時間前」「作業完了時」に流れ、通常の機械音声のほか、「いもうと」「ドS」「ツンデレ」の4パターンから選べる。
「もともと社内でも利用していたんですが、いろいろなところから無機質な機械音声が聞こえてくるようになり、なんとなくオフィスの雰囲気が暗くなってしまったんです」(五十嵐重工業)。ユーザーからも「機械に働かされているような気がする」といった意見があったため、試しに「妹バージョン」を公開してみたところ、好意的な反響が大きかったという。
今後も声のバリエーションは増やしていく予定で、ユーザーが録音した自分の声を設定できるような機能も考えている。「初音ミクのようなヴォーカロイドで作った音声を利用したり、自分の親しい人の音声を利用したりするのも効果的かも」(五十嵐重工業)。
普段なら気がめいってしまうような面倒な仕事を押しつけられても、萌えボイスでお願いされれば、新鮮な気分で取り組めるかもしれない。ただし、かわいらしい声の裏にちらっとでも上司の顔を思い浮かべてしまうと、効果が半減してしまうかもしれないので、ご注意を。
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