iPhoneのメモリ使用量をチェックできる「Memory Status」を使うと、起動直後の状態からどんどん空きメモリが減っていく様子が目に見える。Safariは? iPodは? あるiPhoneのメモリ状況の変化と、6秒長押しによるメモリ解放テクニックの効果をチェックした。
iPhone 3Gの不満点は? というと、バッテリーのもちや意外と電波の入りが弱いこと、そして絵文字などの機能面の不足がよく挙がってくる。そして、誰しもが「イラっ」とくるのが、特にSafariを筆頭としたアプリケーションの不安定さだ。
もう少しで開く、もう少しで……瞬間、Safariごと落ちたときのショック。メールを送信中にアプリが落ちて、送信されたかどうかも分からない不安感。一時は、何度やっても、標準のカメラが起動直後に落ちるなんてこともあった。
OSのバージョンが上がり、だいぶ安定した感じだが、そもそもどうしてiPhoneは不安定になるのだろう。一説には、メモリ不足が原因と言われている。確かに、アプリによっては「メモリがいっぱいでその機能は動きません」というようなメッセージが出ることも。
そんなわけで、iPhoneのメモリ状況を表示するアプリ「Memory Status」を使って、あるiPhoneのメモリ状況の変化を追ってみた。
まずはホームボタンとスリープボタンを押して再起動だ。真っさらな状態でのメモリ状況が下記になる。まだ40%以上が未使用の状態からのスタートだ。
赤い部分は、OSのカーネルなどが使い、ページアウト(メモリからフラッシュへのスワップ)ができない部分。オレンジは、現在使われているメモリを指す。青い部分は、タスクにメモリが割り当てられているがページアウトしているメモリで、再利用の候補となる。緑の部分は使われていない未使用部分だ。
続いてSafariを起動して、3ぺージほど開いてみた。ちなみにGoogleとYahooとAppleのページだ。そして、ホームボタンで閉じて、メモリ状況を計測してみる。
一気に利用量が増えた。iPhoneはメニュー画面に戻るといったんアプリを終了すると聞いていたが、メモリは必ずしも元に戻らないようだ。
今度はMailを起動して、同じくホームボタンで閉じる。空きメモリはさらに減って、わずか6%に。
さらにiPod機能で音楽を再生。再生したままホームボタンで閉じる。空きメモリはついに5%を切った。ページアウトできない赤い部分も、43%から60%まで増加している。
音楽を裏で流しながら、もう一度Safariを起動してみる。ホームボタンで閉じてメモリをチェックすると、またしても空きメモリが減った。
ここでメモリを増やすテクニックを使う。アプリを立ち上げた状態で、ホームボタンを6秒長押しすると、完全終了させることができるらしい。6秒押しでSafariを終了させてみると……。
一気に空きメモリが増加。意外と効果があるのかもしれない。続いて音楽の再生を止める。メモリを確認してみると、あれ、さらに赤いメモリ領域が増えてしまった。
iPod機能も6秒長押しで完全終了させてみる。それでもほとんど変わらない。長押し終了が常に空きメモリを増やすわけではないことは、ほかのアプリでも実感した。
最後にもう一回再起動してみると、最初のメモリとほぼ同じ状態となった。iPhoneが不安定な気がしたら、Safariなどの重めのアプリを6秒長押しで完全終了。でもこれで完全に解決するわけではないので、思い立ったら再起動をかけてあげれば、メモリはきれいな状態になる。
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