高校や大学の入試などで受験勉強を経験したビジネスマンは、勉強するための目標を立てることが比較的得意です。しかし、受験勉強と社会人の勉強とでは、大きく異なる点があります。それは、
ということです。
受験勉強では、あらかじめ問題と解答が用意されていて、規定の点数を取れば合格です。すでに問題と解答が用意されているわけですから、それにきちんと答えるだけの勉強で十分。学習自体も何をどれだけ学べばいいかが、かなり明確になっています。
この場合は、学習するだけのインプットの学習目標を立てて実行すれば、成績も上がることでしょう。
しかし、社会人の勉強はそういうわけにはいきません。我々ビジネスパーソンに与えられている役割は「会社や社会が求める価値を提供すること」。そこには「これをやったらこれだけの価値を認めますよ」といったような、受験勉強の試験に相当するものは一切ありません。
私たちは、求められる価値を提供するために、自らクリアすべき問題を見つけ出し、その解答をも自分自身で発見しなければいけないのです。
ところが実際は、社会人の多くが受験勉強の考え方を引きずってしまい、価値を生み出せずにいます。というのも、インプットの学習目標だけで、安心しているからなのです。
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