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» 2009年06月25日 11時00分 公開

離婚する夫婦が「山積みの不安」を解決した方法あなたの不安、見積もります

大量にタスクが並んだToDoリストを見ているだけで、「自分にはできないのではないか」と不安になってしまう。そんなときは、「円満な離婚」を決めた夫婦の例を参考に解決策を探ってみましょう。

[佐々木正悟,Business Media 誠]

 Newsweek日本語版の2007年11月7日号に、アメリカ人夫婦の離婚の記事が載っていました。米国ニューハンプシャー州在住のこの夫婦の記事が目にとまったのは、やけに「不安」という単語が散らばっていたからです。

 どうやら夫婦は、離婚することには決めたものの「ひとりでやっていけるかどうかが不安」で仕方なかったようです。なぜいきなりこんな話をしたかというと、今回、こんなお悩みをいただいたからです。

ビジネスパーソンの不安ポイント

 GTDに限らず、どんな仕事術でも、最初は「やるべきこと」を集約させなければならないと思います。しかし、私は1つに集中したタスクリストを見ると、その量に圧倒され、不安になってしまうのです。


 冒頭で紹介した夫婦も、ひとりで暮らす寂しさというような感情的なことではなく、妻の方はそれまで夫任せだった「車庫の前の雪かき」や「ネコのトイレの掃除」など、できないことがてんこ盛りになってしまったことで、自分への自信がゆらいでいたわけです。


 それは夫にとっても同様で、パーティの計画やラザニアの作り方など、妻任せにしていたことが全然できないので、やはり困っていました。

人の助けを借りよう

 しかし、この夫婦は何とかこの「不安な状態」を脱することに成功しました。それは、離婚することに変わりはなかったものの、「円満に離婚する」ことに決めて、別居するまで必要に応じて助け合うことにしたからです。

 私たちは、できそうもないことに直面すれば、不安になります。不安というのは、困難に立ち向かうために、緊張感を高める過程で生じる心理現象だからです。たとえできそうなことが並んだToDoリストであっても、一気にできるとは思えないほど大量に並んでいれば、やはり不安になるはずです。

 そんなときには、「円満に離婚する」ことに決めた夫婦のように、他人の助けを謙虚にお願いすることも大切でしょう。場合によっては助けてもらえないかもしれませんが、困難を前に不安に思うのは誰もが同じことなのです。

 不安心理にさいなまれやすい人は、とかく仕事を「抱え込んで」しまいがちなもの。それでも、他人は思いのほか有能なこともありますし、手助けを得られなくても「うまいやり方」をアドバイスしてくれるかもしれません。見方を変えれば、とてもできそうもなかったことが容易に片付いたという話もたくさんあります。

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筆者:佐々木正悟

 心理学ジャーナリスト。専門は認知心理学。1973年北海道生まれ。1997年獨協大学卒業後、ドコモサービスに派遣社員として入社。2001年アヴィラ大学心理学科に留学。同大学卒業後、2004年ネバダ州立大学リノ校・実験心理科博士課程に移籍。2005年に帰国。著書に、『スピードハックス』『チームハックス』のほか『ブレインハックス』、『一瞬で「やる気」がでる脳のつくり方』、『やる気ハックス』などがある。「シゴタノ!−仕事を楽しくする研究日誌」にて「心理ハック」を連載中。ブログ「ライフハックス心理学」主宰。


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