私は幸運だった。まだ3カ月生きられると言われた名言で読む「リーダーの必読書」

KPMG社のCEOだったユージーン・オケリーは、53歳のとき脳腫瘍という診断を受け、余命3カ月と宣告された。彼が人生最後の100日間をどう過ごしたかについて考えてみよう。

» 2009年10月29日 08時00分 公開
[フランクリン・コヴィー・ジャパン,Business Media 誠]

 私は幸運だった。まだ3カ月生きられると言われた。

――ユージーン・オケリー(KPMG社CEO)

 KPMG社のCEOだったユージーン・オケリーが選択した、人生最後の100日間の壮絶な生き方について考えてみよう。オケリーは53歳のとき、脳腫瘍という診断を受け、余命3カ月と宣告された。彼の著書、『Chasing Daylight: How My Forthcoming Death Transformed My Life』に綴られているとおり、目前に迫った死と彼が向き合った様はまさに勇気と創造的思考の物語である。彼はこう記している。

 2005年5月の最後の週、私に下された判決は神からの贈り物となった。私は2つのことを自問した。

 人生の最後というのは最悪のときでなければならないのか。そして、それを前向きな経験、いや、人生の最良のときに変えることはできるのだろうか。前者は「ノー」、後者は「イエス」だ。それが、これらの問いに対する私の答えだ。まだ精神的に(概ね)しっかりしていて、肉体的にも(ある程度)元気な状態で、愛する人たちに取り囲まれながら私は最期を迎えることができた。先ほども言ったように、それは神の恵みである。

 オケリーは2005年9月10日にこの世を去ったが、その前に彼は個人的関係を「美しく解消」し、彼の言う「完ぺきな瞬間」、「完ぺきな日々」を心行くまで経験することができた。

(『スピード・オブ・トラスト』144ページより抜粋)

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