これまでにスペック、読み取り速度、画質などを比較してきた「ドキュメントスキャナガチンコ対決」。最終回となる今回は、両機種のオリジナル機能を比較しながら、どちらが“買い”か考えてみた。
前編、中編とお送りしてきた「ドキュメントスキャナガチンコ対決」。最後はPFU「ScanSnap S1300」とキヤノン「imageFORMULA DR-150」のそれぞれのオリジナル機能を比較しながら、最終的にはどちらが“買い”なのかについて考えてみたい。
それではさっそく、前編で挙がっていた疑問点について見ていきたい。
まずは、キヤノンimageFORMULA DR-150について、ハガキおよび名刺の読み取りが可能なのかどうか、という点。結論だけ書くと、まったく問題なく読み取れた。フォーマット的にはハガキ・名刺ともPDFではなくJPEGでの読み取りになると思われるが、特に支障はない。使い比べた限りでは、PFU ScanSnap S1300との違いは感じなかった。
ちなみにキヤノンimageFORMULA DR-150は、名刺などの厚手の用紙を読み取る際に、給紙がうまくいかずに立ち往生すると、モーターのトルクが一段階上がる仕組みになっているようだ。おそらく、ふだんは低トルクで読み取ることで消費電力を抑えておき、読み取りが困難な場合のみトルクを上げて給紙を(強引に)行う仕組みを採用しているのだと思われる。
もうひとつ、カラーモードの違いについて。PFU ScanSnap S1300がカラー/グレー/白黒の3通りとなっているのに対し、キヤノンimageFORMULA DR-150は二値/多値となっている。キヤノンimageFORMULA DR-150の設定画面を確認したところ、カラー白黒検知とは別の項目として「256階調グレー」があり、自動判定か否かは別にしてグレーモード自体はきちんとサポートしている。今回は、自動判定に関する突っ込んだテストは行っていないが、グレー/白黒の使い分けにこだわりがあるユーザも安心してよさそうだ。
なお、試用していて非常に気になったのが、キヤノンimageFORMULA DR-150の設定画面の天地幅だ。今回は日本エイサーのAspire One 150(AOA150)にて試用していたのだが、タテ600ドットの解像度だと設定画面が収まりきらず、最下段の「OK」「キャンセル」「適用」ボタンを表示することができない。事実上、1024×600ドット表示のネットブックでは利用できないことになってしまうだけに、早期の対策を求めたいところだ。
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