わたしたちは情報をインプットして、理解し、記憶するときには必ず「絵」にしています。本連載では入ってきた情報を整理・分析し、他人に分かりやすく伝える技術「図解通訳」を紹介。今回から編集部が時事問題の図解通訳にチャレンジします。今回のテーマは「新型インフルエンザ」について。あなたもトライしてみてください。
前回まで10回に渡って、図解通訳の基本パターン、そのバリエーション、描き方を解説してきました。
今回からは、実際に誠 Biz.ID編集部のHさんに、最近話題のテーマをお題として提供し、それを図解通訳してもらいます。実際に、「どうやったらスッキリ図解化できるのか?」悩みながら、筆を進めていきましょう。Hさんの気持ちになって、「自分ならこうする」という視点でトライしてみてください。最後にわたしが添削して、いくつかの改善例を紹介します。
永田 今回から、Hさんには実際に図解通訳してもらいます。覚悟はいいですか?
編集部H 覚悟はできていません(キッパリ!)。
永田 ……(汗)。まあ、そういわず気軽にやってみましょう……ね?
編集部H はい……。
永田 ところで、まず1回目は「新型インフルエンザ」です。そもそも、インフルエンザってどんなもので、何が新型なのか、そのあたりを見える化しましょう。以下に新型インフルエンザに関する説明文があります。まずは、ちょっと読んでみてください。
インフルエンザウイルスは、A、B、Cの3種類が存在します。
しかし、現在、人のインフルエンザをおこすのは、A、B型であるといわれています。
A型にはソ連型と香港型があり、中でも、ソ連型はH1N1、香港型はH3N2として知られます。
H、Nはたんぱく質の種類を表し、HとNの組み合わせで型を示します。
新型インフルエンザは、こうした従来の型と異なるウイルスで、人に感染するものを指します。
2009年に流行した新型は、H1N1亜型で、豚を宿主としていたものが変異し、人に感染、その後人から人へ感染するようになったものです。
また、H5N1という、鳥を宿主としているウイルスの流行も危惧(きぐ)されています。
こうした新型が人に感染し、さらに人から人へ感染が始まり、いろんな国でそれが見受けられるようになる現象をパンデミックと呼び、WHOはこれをレベル6に定めています。
ちなみに現在の警戒レベルはレベル5です。
永田 ここまで読んで、いかがですか?
編集部H 帰らせてください!
永田 いやいや、そういわずに頑張ってみましょう。
編集部H う〜ん、では一応、やってみますね。絵心ないんで、大丈夫かなあ。
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