エプソン、10万円を切るA3カラーレーザープリンタ――iPhone対応も仕事耕具

エプソンは、「オフィリオプリンター」の新製品としてA3カラー対応レーザープリンタ「LP-S7100」を発売する。無線LAN環境であれば、iPhoneからの印刷も可能。iPhone/iPod touch用アプリ「ePrint」をApp Storeからダウンロードすれば、iPhoneから住所録や写真、メモ、WebページやPDFデータなどを、ワイヤレスで印刷できる。

» 2010年05月11日 16時56分 公開
[鷹木創,Business Media 誠]
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 エプソンは、「オフィリオプリンター」の新製品としてA3カラー対応レーザープリンタ「LP-S7100」を5月20日に発売する。オープンプライスだが、実勢価格は9万円台後半と10万円を切る見込み。

 A4用紙の印刷速度は、カラーとモノクロともに毎分30枚。TCP/IP、AppleTalkなどの各プロトコルを自動認識する100BASE-TX/10BASE-T対応マルチプロトコルイーサネットインタフェースを標準装備。異なるネットワークの混在環境でも利用可能だ。無線LAN環境であれば、iPhoneからの印刷も可能。iPhone/iPod touch用アプリ「ePrint」をApp Storeからダウンロードすれば、iPhoneから住所録や写真、メモ、WebページやPDFデータなどを、ワイヤレスで印刷できる。カラー/モノクロの切替や用紙サイズ設定、印刷プレビューも可能となっている。

MPSじゃなくてもできるはず

エプソン販売の中野取締役

 エプソン販売の中野修義取締役(販売推進本部長)は、「最近話題になっているManaged Print Service(MPS)はトータルコスト削減のための手段だ。しかし、MPSだけがコスト削減に手段なのか」という。単純にコスト削減と言っても、利用状況によって気にするコストが異なる。印刷ボリュームが少ない場合は、プリンタ本体やトナー単体の価格、つまりイニシャルコストがコスト削減の対象だ。一方、印刷ボリュームが多ければ、ランニングコストが重要になる。1枚当たりの印刷コストや保守費用がコスト削減の対象になるわけだ。「全体を見て提案する。MPSじゃなくてもできるはず」

 今回のLP-S7100は、実勢価格で10万円を割り込む見込みでイニシャルコストを抑えながら、環境推進トナー(Mサイズ)の2本パックを利用した場合は、カラー1枚当たりの印刷コストを11.9円、モノクロでは同2.8円に抑えた。また、印刷ボリュームが少ないユーザー向けに1万円を切る小容量トナー(黒トナーが8100円、カラートナーが7700円)も用意する。「カラー印刷は1枚20円ぐらいのコストがユーザーのイメージ。カートリッジ単価も1万円を切る価格でないと決済が降りない」

 本体サイズは、499.5×538×422ミリ(幅×奥行き×高さ)で、消耗品を含む重さは約44.0キロ。2006年1月に発売した従来機種「LP-S7000」に比べて約40%のサイズダウンとなる。「高速カラーページプリンタは大きい、という概念を一掃する省スペース設計。(LP-S7100なら)置き場所に困らず、オフィスのスペースを有効に活用できる」という。

 トナーカートリッジには、新開発の「スマートスタイルカートリッジ」を採用した。カートリッジのサイズは、個装箱の体積比で従来機の約19分の1となる。また、トナー交換や用紙セット、紙詰まり除去などの作業は、すべて前面で行なえるフロントアクセスを採用している。従来よりも摂氏20度以上低い温度で定着するトナーで印刷時の消費電力を削減し、ウォームアップ時間も短縮した。電源を入れてから15秒で印刷が可能になる。ワックスを内包するオイルレストナーで、普通紙でのテカリも抑えられるようになっている。

 ユーティリティソフトも一新。Word、Excel、PowerPointの操作画面から直接印刷できるツールバー「かんたん設定 for Office」や異なるアプリケーションで作成した複数のドキュメントをまとめて印刷できる「まとめてプリント」アプリなどをダウンロード提供する。

(左)クラムシェルをオープンしたところ(右)奥が従来のトナーの箱、手前がスマートスタイルカートリッジの箱

デスクサイドのA4カラーレーザーも

 このほか「オフィリオプリンター」としては、A4カラーレーザープリンタ「LP-S510」を5月21日より発売する。オープンプライスだが、実勢価格は3万円台後半の見込み。A4用紙の印刷速度はカラーが毎分5枚、モノクロが同19枚。動作時稼働音が51dBの静音設計となっている。大きさは404×380×275ミリで、重さは約14.5キロ。デスクサイドに設置して利用することを想定しているという。

 エプソンでは「企業規模の大小ではなく、8人1グループぐらいの単位でプリンタの導入が増えている。全社一括の調達から部署ごとに個別の調達が流れだ。2010年1月〜3月度の販売台数はカラープリンタで前年比120%。少なくても2009年度に達成した8万台弱の販売台数は2010年度も達成できるのではないか」と見ている。

イメージキャラクターを従来の釈由美子から鈴木京香へと変更する

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