月額5250円から利用できる「LINE@」をいち早く採用し、顧客やリピーターの獲得に成功してきたビザチェーンのナポリス。LINE@運用を一手に担う、運営元のツヅクル續大輔氏に渋谷店で話を聞いた。
月額5250円〜の料金でLINEを気軽にビジネスに生かせるLINE@。本連載では、その全体像から申し込み方法をここまで紹介してきた。前回「LINE@の概要を把握しよう」で解説したように申し込みを行い、特に問題がなければ数週間でLINE@が使用できるようになっているはずだ。
早速LINE@で情報発信を――という前に、活用の実際を見ていこう。そもそもLINE@でメッセージを届けるためには、顧客から「友だち」になってもらう必要があるし、やみくもにメッセージを送ってしまっては、顧客からブロックされてしまう恐れもあるからだ。FacebookやTwitterなどとどう使い分ければよいのか、あらかじめ頭の整理をしておく必要もあるだろう。
そこでLINE@をいち早く採用し、顧客やリピーターの獲得に成功してきたビザチェーン「ナポリス」のLINE@運用を一手に担う、ツヅクルの續大輔さんに渋谷店で話を聞いた。
渋谷駅からほど近く、神南1丁目のビル1階にナポリス渋谷店はある。1階といっても店舗に入るには階段を上がる必要があり、奥まったレイアウトも相まって初めての人がフラッと入る店構えとはいえない。
60秒で焼き上げることができるピザ生地を独自に開発し、ファストフードスタイルでの本格的なマルゲリータピザを350円で提供することを可能にしたナポリス。フランチャイズで店舗も増やしているが、競争の激しいこの業界で品質やオペレーションの工夫だけでは存在感を示すのは難しい。そこで、續氏が仕掛けたのが「ピザが一生無料になる」というキャンペーンだ。
もともと運営していたFacebookページとTwitterアカウントでこのキャンペーンを告知したところ、「いいね!」を押すだけという簡便さも相まって、ソーシャルメディアで拡散。インターネットニュースにも取り上げられて大きな話題となり、4月のキャンペーンスタートから10日間で6500以上の「いいね!」を集めた。
その結果テレビでも紹介され、ネットのコアなユーザーよりもより若い世代にもナポリスを知ってもらうことができたという。續さんは「若い人たちが使っているネットサービスが何か、と言えばLINEだったわけです。実はLINE@が始まる前に当時のNHN Japanにビジネス利用について問い合わせたこともあったんですが、公式アカウントでは高すぎて……」と振り返る。そんな中、LINE@がスタートしたことはまさに渡りに船だったといえるだろう。
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