辞めません、でも頑張りません――「新・ぶら下がり社員」から2年、彼らはどうなった?続「新・ぶら下がり社員」(3/4 ページ)

» 2013年09月25日 12時20分 公開
[上口翔子,Business Media 誠]

「新・ぶら下がり社員」はお金に執着がない?

上口 仕事の満足度をどこに置くかという話に関連すると思うのですが、よく上の人から「最近の若者はお金に執着がない」と言われるんです。実際、私自身も仕事の自己内利益をすごく意識していて、お給料が少なくても自分が楽しいとか満足していればいいじゃん、というのがあるんですね。そういうのって、“時代の流れ”みたいな事情もあるのでしょうか? 「最近の若者」でくくってはいけないのかもしれませんが……。

吉田 あると思います。やはり私も当然だと思っていまして、何というか「昔の人」って言ったらそれも語弊があるのかもしれませんが、昔の人はお金がなくて困ったとか、物がなくて困ったという時代に生きていますよね。だからやはりお金がほしい、モノがほしいというのが働く大きな原動力になっていたと思うんです。一方、それほどお金に困った意識や経験をしていない今の20〜30代は、そこまでお金に執着する必要がない時代に生きてきていると私はとらえています。

 人ってやはり、ないものを欲しがる傾向がありますから、仕事に対するやりがいとか、自分の存在意義とか、他人からの承認とか、人とのつながりとかが希薄になっている世の中だからこそ、逆にそういうものをどんどん求めるようになっているのだと思います。

上口 どうせお給料は上がらないし、正規雇用の数も確実に減っていきますしね。お金以外の何かに働く価値を置かざるを得ない時代がくると感じています。

吉田 もちろんお金はほしいんだけれども、「もう右方上がりでお給料が上がっていく時代じゃないし、そこに執着したとしてもどうせ無理じゃん」みたいなのはあると思いますね。

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