あなたの仕事にぴったりな格安SIMサービスは?「格安SIMカード」は仕事に使えるか? 最終回(3/3 ページ)

» 2014年03月26日 11時00分 公開
[小林誠,Business Media 誠]
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格安SIMはビジネス向き――仕事用スマホで使ってみては?

 格安SIMは、データ通信量に上限を設けることで安価な料金を実現している。上限を超えない使い方をするためには、日々使うアプリやサービスがどのくらいの通信量を消費するかを把握する必要がある。本連載でこれまで試してきた結果、うまく工夫すればビジネスシーンでも通信量の上限を超えずに使うことができた。

 とくにスマホを取引先との連絡などのコミュニケーション用途で使うなら、格安SIMは断然オススメだ。情報収集用に使う人や、クラウドストレージを多用する人でも、うまくWi-Fiと併用すれば、格安SIMでまかなえるケースもあるだろう。

 格安SIMがあると、“安いコストで仕事がちょっと便利になる”ようなシーンが増える。「仕事用にもう1台スマホを契約したい」「タブレットやモバイルルータを安価に使いたい」「フィーチャーフォンとスマホを安価で2台持ちしたい」と思っている人は、格安SIMを試す価値ありだ。

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番外編:エンタメ派――通信量が多いことを前提に契約

■エンタメ系サービス利用時のデータ消費量
操作 通信量
Kindleでコミック購入 30Mバイト
リモート操作+艦これ 約10分 78Mバイト
YouTube 動画5分再生 14.5Mバイト
Hulu 動画1時間再生 202.2Mバイト
レコチョク 1曲(4分47秒)フル購入 4.92Mバイト
KKBOX 30分聴き続ける 31.79Mバイト

 動画を見る、音楽を聴く、ゲームを楽しむ――といったエンタメ系の用途では、かなり多くの通信量を消費する。息抜きにちょっと楽しむ分には問題ないが、本気でがっつり使うと泣きを見ることになってしまう。

 どれだけのデータ量になるかは、これまでの連載で検証済みだ。

 人気のブラウザゲーム「艦隊これくしょん」(以下、艦これ)は、リモートデスクトップアプリを使って遊んだため、通信量は推定。電子書籍のKindleは「コミック」をエンタメ派の表に含めた。

 休憩時間にちょっとYouTubeを見る、好きな楽曲を1曲だけ購入する、といったレベルなら、「OCNモバイルONE」か「BB.exciteモバイルLTE」でいいだろう。「ServersMan SIM LTE」は有料のオプションで高速化すればいいが、そうでないと厳しい。

 コミックを読みたい、聴き放題サービスを使いたい、という人は「ぷららモバイルLTE(二段階定額プラン)」か、「U-mobile*d(ダブルフィックスプラン)」を選ぶことになりそうだ。毎日楽しんでいるとデータ消費量が1Gバイト前後になり、自然と“ほどほどの使い方”になるだろう。

 毎日「艦これ」で遊びたい、映画を見たい、という人には、「U-mobile*d(スタンダードプラン)」がオススメだが、映画1本あたりのデータ消費量が400Mバイトほどになることを考えると、上限3Gバイトでも月に最大7本くらい見るのが限度だ。実際には他の用途で使うこともあるので、週に1本か2本見るくらいがせいぜいだ。

 注意したいのは「艦これ」をプレイする時だ。1日1時間で468Mバイトのデータ消費量になり、30日で14Gバイトに達する。これは「格安SIMのスマホでは遊ぶな」というレベルだ。「艦これ」をプレイするならWi-Fi接続が必須。LTE接続時にプレイするなら「艦隊を遠征させる」「遠征の成否をチェック」といった短時間の操作にとどめよう。

 どうしてもスマホでゲームを楽しみたいなら、通信を使わないゲームアプリをあらかじめダウンロードしておくのがいいだろう。その際、アプリのサイズも確認し、データ量が多いならWi-Fiを使おう。


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