プチスキルなら、プロスキルの「3つの問題」を解決できる一生食える「強み」のつくり方(1/3 ページ)

前回、「プロスキル」には3つの問題があることを紹介しました。今回は、それらの問題点を解決できる「プチスキル」について考えます。

» 2014年04月23日 11時00分 公開
[堀場英雄,Business Media 誠]

集中連載「一生食える「強み」のつくり方」について

本連載は、堀場英雄著、書籍『「プチスキル」をかけ合わせて「レア人材」になる 一生食える「強み」のつくり方』(日本実業出版社)から一部抜粋、編集しています。

ビジネスの世界では長らく、習得に1万時間(10年)を要する「プロスキル」が重視されてきました。しかし、会社もスキルも「突然死」しかねないこれからの時代には、2500時間(2年半)という短時間で習得できる「プチスキル」が不可欠です。

本書では「プチスキル」の選び方を「戦う土俵(仕事)」「戦う武器(スキル)」に分けて説明し、その学び方を3ステップで紹介。事例を含めた試し方を具体的に学んでいきます。

習得した「プチスキル」を複数かけ合わせることで、他のビジネスパーソンにはない「強み」を持った、「レア人材」になれるのです。


 前回紹介したプロスキルの3つの問題点ですが、これが2500時間で習得可能なプチスキルならすべて解決できるのです。順を追って見ていきましょう。

解決策1:プチスキルなら「2年半」で習得可能。普通の人でもやりきれる!

 プロスキルの習得には10年間続けることが大事ですが、プチスキルなら2500時間、つまり1年間1000時間の投資をしたとして、2年半で1つのスキルを習得できます。3年以内ですので、中学、高校時代に1つの部活をやり続けていた人なら十分に達成できる可能性があります。

 もちろん、1万時間のプロスキルを持つ人並に活躍しようと思えば、単純に考えると、同じようにトータル1万時間をかけて次々とプチスキルを4つ習得する必要があるでしょう。さらにスキル同士の組み合わせの相乗効果も考えなければいけません。

 ただし実際には2つのスキルを組み合わせるだけで、ある程度結果を出せる可能性もあります。今なら、例えば「技術者×英語」などが有望な組み合わせでしょう。しかも、プチスキルの習得は自分のペースで可能です。1つのスキルを習得したあと1年くらい休憩してから他のスキルに挑戦しても、それほど時間のロスはありませんし、スキルを身につけるペースをゆっくりめにしても問題はありません。

 例えば、この10年で2つのプチスキルを身につけると決めたなら、全体でかかる時間は5000時間、1年あたり500時間なので、平日に2時間だけ勉強すればいい計算です。プロスキルと比べて、普通の人でもなんとかなるレベルです。

 では2500時間のプチスキルで、一体どれくらいのことができるのでしょうか?

 「資格 勉強時間 ランキング」によると、2500時間では税理士資格を、1500時間あればUS CPA(米国公認会計士)を取得できることが分かります。弁理士試験や公認会計士試験も3000時間で取得できるとのことですので、効率的に勉強すれば500時間節約できると考えると、勉強時間は2500時間に収まります。ありとあらゆる資格を取得できるのがプチスキルなのです。

 また英語も英検1級を取得し、ちゃんと話せるレベルまでになるのにおよそ3000時間程度と言われています。こちらも、500時間の勉強時間の節約は不可能ではないでしょう。プチスキルと言っても、グローバル人材に求められる必要最低限の英語力が習得できるレベルなのです。

       1|2|3 次のページへ

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.

注目のテーマ