人を人とも思わないような横暴なリーダーであっても、部下に「この人のためなら頑張れる」と思わせたらしめたもの。そんなリーダーになるために守るべき“5つの習慣”を伝授しよう。
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本記事は「サイボウズ式」に掲載された「横暴なリーダーは5つの習慣で愛される」から一部抜粋・編集して掲載しています。
横暴なリーダーについて書いた前回の記事で、その評価を左右するのは、「仕事をドライブできるか否か」であると解説した。しかし、ゴリゴリしたパワーでメンバーを動かしていくリーダーは、果たして素晴らしいリーダーといえるのだろうか?
答えはイエスであり、ノーでもある。
おそらく前回のコラムを読んだ人は「一理ある」と思いつつ、モヤッとした気持ちが残ったはず。それは(たとえ優秀であろうと)人間性を伴っていないリーダーに割を食わされてきたからに違いない。筋は通っているけど、なんかムカつくというアレだ。
会社員だったら経験してきたんじゃないだろうか? リーダーの言っていることはもっともだし、実際にその方が良いように思える。でもカチンとくる。私はこれを深刻な問題だと思っている。
これが今回のテーマだ。
そう、仕事において大きくパフォーマンスを左右するものに「感情」がある。リーダーはメンバーの感情を考慮することが大きな仕事の1つといえる。メンバーのクロック数を下げてしまうと当然、チームとしてのパフォーマンスが下がってしまうからだ。
気分がノッている状態をいかに作っていけるかがリーダーの資質の1つなのだ。
リーダーが引っぱる対象は「案件の進捗(しんちょく)」と「メンバーのモチベーション」といえる。厳密にいえば、案件を進捗(しんちょく)させるためにはメンバーのモチベーションを上げることが不可欠である。
それにもかかわらず、後者の成立は“人依存”になっているケースがあまりにも多い。
私自身はいわゆる大企業(サイボウズではない)に勤めていて、徹底してコンプライアンス・パワハラ・セクハラの教育を受けているし、それらに対するホットラインもある。にもかかわらず、一部には人としてやってはいけないコミュニケーションを取る人たちがいる。それに対するマネジメントの態度も「あの人はああいう人だからしょうがないよね」という感じだったりする。一般的に“人間教育”は会社員のタスク外ということなのだろう。
普通に人としてやってはいけないコミュニケーションが、「仕事だから致し方ない」でまかり通っていることが会社には多々ある。善し悪しは置いといて、これが現実だ。
こんな仕打ちを受けてヤル気が出る人なんかいない。そんな環境でも120%頑張れる意識の高い人は少数派。何らかの楽しみや充実感、自分の評価に対する手応え、そして「この人のために頑張りたい」という思いがあるからこそ頑張れる人が大多数なのだ。
私は今挙げたリーダーとは異なる、“人の気持ちをつかむリーダー”の下についたことがある。彼らは以下の5つの習慣を持っていた。これは私がチームリーダーとして動く際、もしくは後輩に接するときに心がけているものとなっている。
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