数あるチャットサービスの中からチャットワークを選んだ理由は、タスク管理機能と検索性能がしっかりしているからです。つまり、チャットの中でタスクが発生したら、そのやりとりをすぐさま「タスクとして追加」できます。
チャットワークは、チャットで仕事を管理するために開発されたツールだけあって、「誰の担当にするのか」「期限はいつか」といったタスク管理ツールであれば当然用意している機能をちゃんと備えています。
「仕事の連絡手段をチャットにしても、メールはなくなるまい」と言われれば、それはまさにその通りです。メールは減りはしても、なくなりはしません。
いくら私がチャットワークを気にいっているからといって、仕事相手に「私はチャットワークでなければ連絡しません」とは言えません。当たり前ですが、相手がチャットワークを使っていなければ連絡手段にはなり得ませんし、そもそも相手が望まないツールやサービスを押しつけることはご法度です。
それどころか、相手によっては「メールより電話がいいです」と提案されることもあり得ます。私にとって電話では困りますので、「せめてメールでお願いします」とは答えられますが、まさか「電話ではなくてチャットワークで」とは言えません。つまり、今やメールは一般的な連絡手段であり、なくすわけにはいかないのです。
しかし、たくさんのメールがやりとりされ、しかも頻繁に不要な情報が入ってくるという状況では、メールの数が少し減ってくれるだけでも助かります。
すでに処理を終え、どこかに振り分けてしまった過去の情報を検索して探し出せるという点ではメールも便利ですが、現在進行形の仕事メールが受信トレイにあると分かっているのに検索しないと見つけられないというのはストレスが溜まります。
受信トレイをいつもスッキリさせておくためにも、なるべくメールが送信されてこない環境を作るのは、とても大事なことなのです。
心理学ジャーナリスト。専門は認知心理学。1973年北海道生まれ。1997年獨協大学卒業後、ドコモサービスに派遣社員として入社。2001年アヴィラ大学心理学科に留学。同大学卒業後、2004年ネバダ州立大学リノ校・実験心理科博士課程に移籍。2005年に帰国。
著書に『なぜ、仕事が予定どおりに終わらないのか?』『先送りせずにすぐやる人に変わる方法』『クラウド時代のタスク管理の技術』などがある。
ブログ「ライフハック心理学」主宰。
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