筆者は、タスク管理ツールの選定で真っ先に確認すべきだと考えているのは、詳細なアクティビティログ(活動履歴)が残るかどうかという点です。チームではなく個人で使うとしても、タスク管理ツールはワークログツールでなければならないと思っています。
そのためには、ユーザーが「やったこと」の詳細が半自動的に残らなければなりません。何月何日の何時何分に、何をしたのか? このような履歴が、後日(それこそ、自分がプロジェクトに携わったことすらおぼろげにしか覚えていないころに)、意外なほど役に立つのです。
タスクを「Done」にしたとしても、それをいつ、どんなプロセスで完了したかが分からないととても不便です。やったことは分かっているが、いつどのようにやったかはさっぱり分からない。一歩間違うと、やったかどうかすら記憶があいまいになります。
例えば、筆者は記録が残っていないと、この連載用の原稿をかいたのかどうか、書いたとしても編集部に送ったのかどうか、ということが思い出せなくなります。詳細なログがあるから「書いた」ということに確信を持てます。仕事を完了した確信はとても大切です。
心理学ジャーナリスト。専門は認知心理学。1973年北海道生まれ。1997年獨協大学卒業後、ドコモサービスに派遣社員として入社。2001年アヴィラ大学心理学科に留学。同大学卒業後、2004年ネバダ州立大学リノ校・実験心理科博士課程に移籍。2005年に帰国。
著書に『なぜ、仕事が予定どおりに終わらないのか?』『先送りせずにすぐやる人に変わる方法』『クラウド時代のタスク管理の技術』などがある。
ブログ「ライフハック心理学」主宰。
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