何を目指して働くの? イマドキの大学生に聞いてみた「終身雇用」はお断り?(3/5 ページ)

» 2014年12月12日 10時00分 公開
[西山武志,Business Media 誠]

これからは“才能”が純粋に評価される時代に

Photo 働くことの意味を模索中の徳江くん

――テクノロジーが発達していくと、私たちの労働環境も大きく変化していくことが予想されます。オックスフォード大学は「20年以内に、現在人間が行っている47%の仕事が機械によって代行されるだろう」との調査結果を発表し、グーグルの創業者であるラリー・ペイジも「近い将来、10人中9人は今とは違う仕事をしているだろう」と言っています。

 今日の講演でも「これからは、単なる労働力としての“人材獲得”ではなく、オリジナリティを持った“才能獲得”の時代になる」という話が大きなテーマになっていましたよね。

 2人に聞いてみたいのですが、「才能でシビアに評価される社会」ってどう思いますか?

徳江: ロボットができるような単純作業を、わざわざ人間がやる必要はないですよね。人間がやるべき仕事が明確になっていく中で、純粋に才能で評価されるようなるのは、理にかなっているし自然な流れだと思います。

佐藤: 私は、いいとか悪いとか抜きに“才能獲得”の時代になるのは避けられないんだろうなとは思っています。けれども、今の日本が「才能を純粋に評価する社会」に変わるのには、とても時間がかかる気がします。日本にはまだまだ、年功序列のヒエラルキーが残っている会社がたくさんあると思いますし。あと、才能ばかりが評価の対象になって、そこに至るまでの努力が考慮されなくなってしまうのかな……と思うとちょっと寂しいです。

――ちょっと意地悪な質問かもしれないけど……。努力と才能って、どっちが大事だと思う?

佐藤: 難しいですね……。地道な努力を重ねていれば、大きな才能につながると思うので、どちらかというのは判断しにくいです。ただ、私は努力を評価してもらえる方が、自分のことをちゃんと見てくれている気がして、うれしいかな。

徳江: 努力も大事ですが、僕はやっぱり才能の方が重要だと感じますね。例えば、僕が才能のない分野で一生懸命頑張って1つの成果を出せたとしても、才能のある人がそれほど時間をかけずに2つの成果を出せるのなら、それは後者の方が価値を生み出せていると思います。

――仮に、徳江くんにすごくやりたいことが見つかって、でも自分にはそれをうまくやる才能がないと分かったらどうする?

徳江: うーん……やりたいことを取るかも。ただ、やりたいことと自分の才能を一致させるために、全力で努力します。

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