ストリートビューで自転車を使った施設案内 旭山動物園のバーチャルツアーも
Google ストリートビューに、レジャー施設、学校、ホテルといった施設を紹介するサービス「パートナープログラム」を追加する。敷地内のバーチャルツアーなどに利用できる。
ユーザーが、実際に道を歩いているかのように周りの景色を見渡せるGoogle ストリートビュー。2008年8月の公開以来、旅行や引っ越し、不動産物件案内、学校や教室での教材など、その利用価値は高まっている。
「建物の形など、“上から見て横向き”の地図では分からないことがたくさんあった。“横から見て横向き”で使える地図を作れないかというところでGoogleストリートビューがスタートし、いまでは裏道のレストラン、地下のお店、行ったことのない場所でも道に迷わなくなったという声を聞く。車いす利用者には、外出の前に段差、歩道を確認できるようになったと好評をいただいている」(河合敬一プロダクトマネージャー)
そのストリートビューで新たな試みが始まる。ストリートビューを使ってレジャー施設、学校、ホテルといった施設を紹介する「パートナープログラム」だ。パートナープログラムは日本が初めて導入し、ほかの地域でのサービススタートは現在予定していない。
主に敷地内のバーチャルツアーなどの利用を想定しており、ユーザーがインターネットを通じて公開した施設を訪れたり、実際に足を運ぶかを検討するきっかけとなる。プログラム参加者は、Google ストリートビュー APIを使って、施設のストリートビュー画像をWebサイトにオブジェクトとして埋め込むことも可能だ。
利用料金は無料だが、申し込みが必要となる。本日5月13日に申し込みページがオープンした。応募のあった施設の中からグーグルが審査し、審査が通った施設のみに連絡が入る。撮影はグーグルが行う。
「残念ながら、すべての応募に対応することは難しい。人がいない施設の開場前に撮影しなければならなかったり、施設の場所が遠い、天候が悪いなどで時間がかかってしまいますので。審査基準はユーザーの視点で、ユーザーが関心を持っているような場所を紹介できるよう調整したい」(根来香里マーケティングマネージャー)
現在検討している場所には、動物園、公園、大学、遊園地、屋外市場、スタジアム、記念碑、観光地、レースサーキットなど。「自分たちが考えている以外にもいろいろな施設があると思う。ぜひ“その他”の項目から提案してほしい」(根来マーケティングマネージャー)
パートナープログラムでは車での撮影のほか、自転車を使って撮影したストリートビューを利用するとのことで、車が通れない施設内の狭い道も紹介できるようだ。
高台寺、旭山動物園で先行して撮影を行っている。旭山動物園の板東園長はインタビューで「旭山動物園を紹介していただく機会は多い。しかしストリートビューであれば、“斜面が多い”などが理解しやすく、臨場感も伝わりやすい。動物たちもしっかり見てもらえるのでは」とパートナープログラムのメリットを説明した。
なお、パートナープログラムは撮影後順次公開となり、サービス開始時期は未定となっている。
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