Todledoの代わりになる“付せん手帳”を活用する:あなたの不安、見積もります
タスクシュート式仕事術を実践するため、わたしは「Todledo」というWebアプリを活用していますが、アナログツールに置き換えることはできるのでしょうか。実は面白い“手帳”があるのです――。
「TaskChute(タスクシュート)」とは「シゴタノ!」の大橋悦夫さんが独自に開発したタスク管理ツール。一部で根強い人気があります。
ただ、Excelベースで作ったツールであるため使用感が独特で、同じことを別のツールで実行する方法がほとんどありません。そのため「タスクシュート式仕事術」を実行するための環境そのものをなかなか設定できず、ハードルの高いやり方に見られがちです
このタスクシュート仕事術、キモはタスク処理にかかる時間を見積もれること。さらにタスクにかかる時間の総和を算出できることです。この時間の総和を算出できるToDoリストがあればいいのですが、これが意外とありません。唯一の例外は「Toodledo」というWebアプリで、わたしはこのアプリを使って今では、タスクシュート式仕事術を実践しています。
ところが、「タスクシュート式仕事術をWebアプリではなくアナログツールでできないか」という要望をしばしば受けます。わたしは「タスクの時間を見積もり、その総和を自動計算できないと、この仕事術はタスク管理自体が面倒くさくなりすぎるから、アナログでは不可能です」と答えてきました。
しかしこのたび、「10min.(テンミニッツ)」という独特の文具を見つけ、これはタスクシュート式仕事術の概念に最も近いアナログツールだと思いました。
公式サイトがありますから、こちらをごらんいただければ何となく使い方はお分かりいただけるでしょう。要するに、付せんの太さで時間の長さを示し、その全体面積によって「終了時刻」をおおよそ見積もることができるというわけです。
右の写真は、わたしが1日だけテンミニッツを使って仕事をしてみた日のパターンです。セミナーなど、動かせない予定でない限り、どの付せんのタスクから処理していって、はがしていってもいいわけです。空きができたところへ、ほかの付せんを貼り直せば、まさにタスクシュート仕事術です。
完全な代替手段とはなり得ませんが、「これでも役に立つ」という人もいらっしゃるでしょう。一度試せば、タスクシュートでやろうとしている概念をつかむのにも役に立つと思います。
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筆者:佐々木正悟
心理学ジャーナリスト。専門は認知心理学。1973年北海道生まれ。1997年獨協大学卒業後、ドコモサービスに派遣社員として入社。2001年アヴィラ大学心理学科に留学。同大学卒業後、2004年ネバダ州立大学リノ校・実験心理科博士課程に移籍。2005年に帰国。著書に、『スピードハックス』『チームハックス』のほか『ブレインハックス』、『一瞬で「やる気」がでる脳のつくり方』、『やる気ハックス』などがある。「シゴタノ!−仕事を楽しくする研究日誌」にて「心理ハック」を連載中。ブログ「ライフハックス心理学」主宰。
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