オンラインストレージの二重化で「操作ミスまで同期された」を防ぐ:3分LifeHacking
リアルタイムに同期されるオンラインストレージでは、うっかりミスによる削除や上書きなどもクラウドに同期されてしまう。こうしたミスによるデータの消失を防ぐためには、同期対象フォルダを別のオンラインストレージで二重にバックアップしてしまうのがオススメだ。
ローカルフォルダとクラウドを自動的に同期してくれるオンラインストレージサービスは、ハードウェアの故障などで両方のデータを同時に失う確率は極めて低い。しかしその反面、うっかりミスで削除もしくは上書きしてしまったデータがクラウドにも反映され、必要なデータが消失するケースは容易に起こりうる。Dropboxのように履歴機能があるオンラインストレージであればさかのぼることは可能だが、そうでなければ致命的だ。
こうした場合は、メインのオンラインストレージとは別にサブのオンラインストレージを契約し、同期対象のフォルダをそちらにもバックアップしてしまうのがおすすめだ。同期のペースはリアルタイムではなく1日に1回など、ある程度の間隔を空けて行われるようにしておけば、万一の場合でも1日分のデータを失うだけで済む。
このようなサブで使用するオンラインストレージに最低限必要な条件は、対象となるオンラインストレージよりも容量が多いこと。容量5Gバイトのオンラインストレージを2Gバイトでバックアップすることはできないからだ。また、フォルダを新規に作成してそこを同期対象とするのではなく、既に存在する任意のフォルダをバックアップ対象に指定できることも重要だ。これに加えて、同期スケジュールが柔軟に設定できることも要件の1つとなるだろう。
こうした目的に合致するオンラインストレージとして筆者が利用しているのは「SpiderOak」だ。
具体的には、Dropboxの同期フォルダをこのSpiderOakで1日1回バックアップするという組み合わせである。SpiderOakが無料で使える容量は2Gバイトと、Dropboxの容量からすると若干心もとないのだが、バックアップ対象フォルダが柔軟に指定できるので、不要なフォルダを除外することで対応できる。またスマホ向けにアプリもリリースされているので、ローカルのデータが失われた場合など、スマホからアクセスしてファイルを取り出せる利点もある。
DropboxやSugarSyncと同様、専用のユーティリティをインストールしてクラウドとの同期およびバックアップを行う。クラウドにデータを転送する方法は「BACKUP」と「SYNC」の2種類があり、用途に応じて利用できる
今回紹介した方法以外にも、IFTTTやWappwolfなどのサービスを使ってクラウド上から直接別のオンラインストレージにバックアップする方法や、ローカルで外付けドライブにバックアップする方法もあるが、前者はフォルダやファイル数などの制限がある場合が多く、後者は災害などでバックアップごと喪失する危険がある。今回紹介した「SpiderOak」に限らず、別のオンラインストレージを用いて二重に同期する方法は簡単かつ無料ということで、ぜひおすすめしたい。
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