全自動クラウド会計ソフト「freee」は簿記の知識ゼロでも使えるか:freeeでやる青色申告(2/2 ページ)
個人事業主なら誰もが欲しい、青色申告特別控除65万円。そのために必要な複式簿記の記帳が自動でできるという会計ソフト「freee」を試してみました。
分からないことはfreeeに質問しよう
freeeには、メールサポートがついています。しかもいつでも、いつまでも無料で利用できるということ。他の会計ソフトでは、期間限定もしくは有料で保守契約が必要となるケースが多いだけに、freeeのサービスの手厚さは際立ちます。
私も一度、分からないことがあってカスタマーサポートにメールを送ったのですが、わずか3時間で回答が返ってきました。この早さにもビックリ! さらに返信メールの内容も、テンプレートをコピー&ペーストしたものではなく、それぞれの質問に合わせて個別に考えて作られたのが分かる文章でした。さらに結びの文章にもほろり。
「以上となりますが、上記の回答に関しまして何かご不明な点がございます場合、お気兼ねなくその旨ご返信いただければと思います。何卒、よろしくお願い致します。」(「freee」カスタマーサービス担当の回答メールより)
freeeの自動同期、記帳機能を使うことにより、複式簿記の作成はずいぶんラクになります。しかし初めての作業では、分からないことも出てくるでしょう。そんなときにはfreeeに質問してみましょう。きっと温かい態度で応えてくれます。
これはあくまで私の推測ですが、freeeがこのようにウエルカムな姿勢を見せるのは、freeeもまた私たちユーザーからの質問を待っているのかもしれません。
ユーザーからの質問をFAQとして蓄積し、使い勝手を向上させる→freeeをより多くの人に使ってもらえるサービスに成長させる、というのが狙いなのではないでしょうか? 私がそんな考えを抱いたのは、ヘルプページの左上にある「freeeサポートデスクさんの投稿」という表示を見たからです。
将来ここに、ユーザーネームを入れていきたいのかもしれません。ユーザーがユーザー目線からの情報をアップしていくことで、情報が自動で蓄積されていきます。まさに、ここでも全自動が働いています。左下には「○人がこれを役に立ったと言っています―私も!」という表示があり、「私も!」を押すと数が増えるSNSのような仕掛けもあります。こうやって、各情報の注目度や好評度も分かる仕組みになっているわけですね。
これなら、Win-Winの関係が築けるということになります。
「ここがよくわかんないけど、freeeのサポートも忙しいだろうし、いちいちメールしたら迷惑だよな」
何て、思ってはいけません。私たちの質問がfreeeのメリットにもなるのです……おそらく。
それでも使い方が分からなかったら
freeeは全自動でWeb口座と同期して自動記帳する会計ソフト。簿記の知識がゼロでも複式簿記が付けられる画期的なソフトです。仕訳を推測したり、同種の記帳が自動化できたり、複雑な買掛・売掛管理もできたりと、会計オンチの個人事業主がつまずきやすいポイントをフォローしてくれます。
それでも使い方がよく分からない。サポートにメールするのも何だか恥ずかしい。と思うのなら、1週間待ってみましょう。登録したメールアドレス宛に、「使い方ガイド」のメールが届きます。全3回のガイドで、丁寧に使い方を解説する内容になっています。これを見ながら利用を再開してみるといいかもしれませんね。
終わりに
全自動クラウド型会計ソフトのfreeeを使ってみましたが、評判通り、とても使いやすい印象でした。新規で会計ソフトを探している個人事業主にはおすすめ。freeeがあれば、経理にかかる時間を劇的に減らせるので、そのぶん本業に専念できます。
私個人の感想をいうと、freeeのフレンドリーな姿勢にとても好感を持ちました。これまで「会計ソフト」って聞くと、難しそう、とっつきにくそうというイメージがまずあったのですが、freeeを知って印象が変わりました。あれだけ拒否反応のあった経理なのに、freeeにログインして仕訳するのが何だか楽しみになってきました。
freeeは、初心者にこそおすすめしたい会計ソフトです。これまで65万円控除の青色申告にチャレンジしたけど挫折したという人でも、freeeなら成功する可能性が高いはず。自分に経理ができるかどうか、お試しで使ってみるだけでも価値がありそうです。
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