ヒューマンテクノロジーズは12月7日、顔認証技術を利用した携帯電話による勤怠管理ASP「King of Time フェイスレコーダー」(フェイスレコーダー)を12月下旬に販売することを発表した。
ヒューマンテクノロジーズでは、指紋認証を利用した勤怠管理ASP「King of Time」を提供しており(2003年12月15日の記事参照)、King of Time フェイスレコーダーはその携帯電話版という位置づけになる。
King of Timeは、PCに指紋認証機器をUSB接続して利用する。サーバからダウンロードした指紋データを元に、ユーザーの指紋をローカルで認証し、打刻時間をインターネット経由でサーバーに送るシステムで、勤怠システムと連動できるようになっている。
King of Timeではインターネットの回線がない場所や、PCを設置できない場所では利用が難しいという制限があった。フェイスレコーダーは携帯電話を利用することにより、電波が届くところであればどこでも打刻が可能なため、工事現場やデパートの専門店、人材派遣などの業務でも認証+打鍵ができる、とする。
フェイスレコーダーの対応機種は、NTTドコモのFOMA端末。FOMA端末にインストールしたiアプリを起動、出勤・退勤など打刻したい項目と自分の名前を選んで、インカメラで顔を撮影する。撮影された顔写真はサーバに送信され、打刻が完了する。「ムーバでも(iアプリは)動作するが、通信速度に勝ること、またFOMAは全機種インカメラがあることからFOMAを対応機種としている」(藤村氏)
認証には、グローバル・セキュリティ・デザインの顔認証エンジンを利用している。同社の顔認証エンジンを選んだ理由について「(認証するために利用する、顔の)特徴データが非常に小さいのが特徴。認証のスピードアップにもつながるほか、将来的に携帯電話内で認証処理が済むようにしたいと考えているので、その場合も特徴データが小さい方が有利」(藤村氏)と話した。
顔認証では、自分の顔と認識してもらえない(本人拒否)ことがどうしても起こってしまうが、フェイスレコーダーでは、顔を撮影した時点で写真と共に打刻情報がサーバに送信される。認証に失敗した場合は、あとで管理者が写真を見て目視確認することができるので、他人が代理で打刻することができないとする。
利用料金は、King of Time(指紋認証)が300円×人数分、フェイスレコーダー(顔認証)が500円×人数分で、初期導入費は不要。指紋認証用のリーダーは1台1万5800円だが、携帯電話、PCなどは導入企業が自社で用意することになるという。
ヒューマンテクノロジーズでは今後、iエリアやGPSを利用して打刻情報に位置情報を付加したり、電波が通じない場所で利用するために携帯電話内で認証ができるようにしていきたいとしている。
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