NTTドコモの中村維夫社長は、1月31日の第3四半期決算発表で「WiMAXの実証実験はNTTグループでも積極的に行っていきたい」と発言した。「ドコモとしても非常に関心がある分野で、そろそろ実験も行いたいと考えている」
WiMAXのモバイル版「IEEE802.16e」は、移動体での無線ブロードバンド通信を実現する技術として注目を集めている。KDDIやイー・アクセス、ソフトバンクグループのBBモバイルなどがすでに実証実験を行っており、3G/3.5G携帯電話やPHSと連携したサービスなどの構想が発表されている。
中村氏は「実証実験はNTTグループとして行うことになるが、実験自体はドコモ主導で行い、固定(NTT東西地域会社やNTTコミュニケーションズ)も一緒に参加するような形になるだろう」との見通しを話した。実験内容については「無線スループットの検証もしたいし、(WiMAXに割り当てられる予定の2.5GHz帯の周波数は、衛星携帯・自動車電話サービスや衛星船舶電話サービスなどに利用している静止衛星の)「N-STAR」が利用している周波数と隣接しているので、慎重な検証作業を行いたい」と具体的な内容にも触れた。
実験の開始時期やサービスの実用化時期などについて明言はしなかったが、「可能なら来月にでも始めたい」(中村氏)と、実験の早期開始に意欲を見せた。
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