ビジネスで使うW-ZERO3Windows Mobile ビジネス活用講座――第3回(3/4 ページ)

» 2006年06月07日 00時00分 公開
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ウィルコムが提供する法人向け通信サービス

ITmedia: モバイルでアクセスするというと、セキュリティを心配する企業が多いと思います。法人向け通信サービスでは、何かセキュリティを意識したものを提供していますか。

深見氏: 現在、W-ZERO3以外のウィルコムPHSで使えるサービスとして、「AIR-EDGE アクセスポイント認証サービス」と、「AIR-EDGE アクセスポイント限定サービス」を提供しています。前者は、特定のIDを持つ端末のみがアクセスポイントに接続できるようにするもの。後者は、端末が特定のアクセスポイント(2カ所まで)以外には接続できなくすることにより、一般プロバイダへ接続したときにウイルスなどに感染することを防げるというものです。アクセスポイントはウィルコムのネットワーク内にあり、電話番号が割り当てられます。当社のネットワークと企業の間は、専用線で接続しています。

photo ウィルコムソリューション営業本部ソリューション推進部長の深見一一氏

ITmedia: W-ZERO3に対応したセキュリティ関連ソフトはあるのでしょうか。

深見氏: W-ZERO3のアプリケーションとしては、内部データ消去やサイン認証(手書きサイン)、「Intellisync Mobile Suite」(2004年10月28日の記事参照)や、W-ZERO3をシンクライアントとして動作させるソフトウェアなどがあります。これは、サーバー側の画面をW-ZERO3に表示させて利用するものです。通信で送られるのは画面イメージだけなので、情報はW-ZERO3に残らない。これにより、紛失などの場合に情報が漏洩することを防げます。具体的には、Citrix Presentation ServerのICAクライアントが対応しています。

製品名製品説明状況
モバイル(データ)内部データの暗号化(持出し制御)、ウイルス対策
メトロ「PointSec」内部データおよびminiSDの暗号化準備中
シマンテック「Norton AV」ウイルス対策ソフトウェア発売中
トレンドマイクロ「ウイルスバスター」ウイルス対策ソフトウェア準備中
マカフィー「ウイルススキャン」ウイルス対策ソフトウェア発売中
モバイル(ログイン)デバイスへの不正ログイン
W-ZERO3内蔵Windows Mobile標準のパスワード機能内蔵
ウィッツェル「Cyber-Sign for W-ZERO3」手書きログイン認証準備中
ネットワーク(ログイン)ネットワークとの接続認証
AIR-EDGEアクセスポイント認証 アクセスポイント認証発売中
ワンタイムパスワード(SecurID)ワンタイムパスワード認証発売中
シー・エス・イー「SECUREMATRIX」マトリクス認証によるリモートアクセス発売中
ネットワーク(経路)線路区間での盗聴、改ざん、漏洩を防止
日立製作所「未定」IPSec VPNクライアント準備中
アイ・ビー・エス・ジャパン「AnthaVPN」IPSec VPNクライアント準備中
日立製作所「未定」証明書インストールツール準備中
ネットワーク(閉域網)キャリア閉域接続
エヌ・ティ・ティ・コミュニケーションズ「モバイルアクセス」"キャリア専用線発売中
KDDI「PAS」キャリア専用線発売中
日本テレコム「Solteriaモバイル ゲートウェイ」キャリア専用線発売中
エヌ・ティ・ティ エムイー「XePhionモバイル接続サービス」キャリア専用線発売中
モバイル(デバイス管理)リモートからのデバイス内部データ消去
インテリシンク「System Management」遠隔からのリモートロックと消去発売中
エス・ケイ「SMART SECURE」遠隔からのリモート消去開発中
シンクライアント端末にデータを残さないアプリケーション
シトリックス・システムズ・ジャパン「Citrix Presentation Server」シンクライアントソリューション発売中
表:W-ZERO3に対応したセキュリティソリューション一覧

ビジネス向けモバイルコンピューティングでは定額制が大前提

ITmedia: 他キャリアからも、ビジネス向けの高機能端末が出てくると思います。競合製品に対して、W-ZERO3のメリットは何になりますか?

瀧澤氏: 1つには、通信を担当するW-SIMと本体が分かれているので、W-SIMと本体を別々に機能強化できるという点があります。当社のネットワークでは、位置情報検索がそのままできる点もメリットと言えます。

 また、大きいのは料金体系でしょう。ビジネスのモバイルコンピューティングでは、定額制が大前提だと考えています。いくら割引サービスがあったとしても、従量制では毎月のコストが予想できません。使うほうも心配だし、システムインテグレータにとっても、売り込むのが難しいですよ。

ITmedia: ドコモなど他キャリアも、Windows Mobile を搭載したスマートフォンを計画しているようです。どう見ていますか?

瀧澤氏: ビジネス上の競合はもちろんありますが、いろいろなプレーヤーが参入することで、むしろ、市場が広がり、こうした機器の認知も上がるのではないかと考えています。なので、かえって売り込みがやりやすくなる面もあるでしょう。また、前に述べたように製品やサービスで比較しても他社よりもメリットがあるものを用意しているので、我々にとって、他社の参入はプラスになると考えています。

ITmedia: PHSならではの機能を生かして展開していきたい分野はありますか。

瀧澤氏: 1つは内線機能ですね。一時期、無線LANと携帯電話を組み合わせたモバイルセントレックスが話題になりましたが、システム構築が難しく、ほとんど普及していないのが現状です。モバイルセントレックスのおかげで、最近はかえってPHSの自営回線が見直されているくらいです。

 もう1つは医療分野です。PHSは低電磁波の機器である点が評価され、すでに全国で3000以上の医療・福祉機関で導入いただいています。医療福祉機関向け専用料金プランと一緒に、安心してご利用いただけるよう「医療用専用」の赤いストラップもご提供させていただいております。

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制作:ITmedia +D 編集部/掲載内容有効期限:2006年6月30日