フィンランドのNokiaは2月12日(現地時間)、ビジネス向けのサブブランド「Eseries」の新モデル3機種や、モバイルテレビを搭載したマルチメディア端末「Nseries」の最新モデル「Nokia N77」、GPSを搭載する「Nokia 6110 Navigator」などさまざまな端末を発表(2月13日の記事参照)。3GSM World Congress 2007会場のNokiaブースには、世界各国の来場者が押し寄せた。
中でも特に注目を集めているのが、久々に登場した“コミュニケータ”の名を持つE90 Communicatorだ。Nokiaのコミュニケータは、背面にディスプレイとダイヤルキー、端末を開いた内側にさらにディスプレイとQWERTYキーを備えたユニークな端末で、閉じると大柄なストレート型音声端末として利用でき、開くとQWERTYキーとより大きなディスプレイが現れ、PDAのような使い勝手を提供する。
E90 Communicatorは、EDGE/GPRSのクワッドバンド(850/900/1800/1900MHz)に対応するほか、最大3.6MbpsのHSDPAをサポート。またIEEE802.11g無線LANやUSB 2.0、Bluetooth 2.0、赤外線など、多様な通信手段が利用できるハイエンド端末だ。OSはSymbian OS version 9.2を採用しており、ユーザーインタフェースはS60 3rd Edition(3.1)を用いる。
内側のメインディスプレイは800×352ピクセルの表示が可能で、Webブラウズも快適に行える。また外側に備えたサブディスプレイもQVGA(240×320ピクセル)表示に対応しており、閉じた状態でも一通りの機能は利用可能。GPSや3.2メガピクセルカメラ、テレビ電話用のQCIF(176×144ピクセル)カメラも備える。外部メモリはmicroSDが利用できる。
Nokiaが新Eシリーズのウリとする最新の電子メール機能やPCとの連携機能も標準装備し、Nokia Intellisync Wireless Emailをサポートするだけでなく、ExchangeメールやBlackBerryメールの送受信にも対応した。
外形寸法は57×132×20ミリで、ウィルコムの「W-ZERO3[es]」に近いサイズ(W-ZERO3[es]は閉じた状態で約56×135×21ミリ)。重量は約210グラム。ボディカラーはmochaとredの2色から選べる。2007年の第2四半期頃の出荷を予定しており、販売奨励金なしの場合、価格はおよそ750〜800ユーロ(約11万8000〜約12万6000円)くらいになるという。
Eseriesでは初となるスライド型端末「Nokia E65」は、スリムな外観とスタイリッシュなデザインが特徴で、ボディカラーは「E90」と同じくmochaとredを用意する。QVGAディスプレイと2Mピクセルカメラを搭載し、無線LAN、Bluetooth 1.2、IrDAといった通信方式にも対応する。OSはSymbian OS version 9.1で、UIはS60 3rd Edition。
ビジネス向けのメール機能やPCとの連携機能を搭載するほか、MP3プレーヤーなど、コンシューマ向けの機能も装備するのがユニークだ。また十字キーの周囲に「ショートカットキー」を備え、電話会議の開始や、あらかじめ登録しておいた機能を呼び出すのに使える。外部メモリとしてmicroSDが利用可能だ。
出荷開始は2007年代1四半期、販売奨励金なしの価格は400ユーロ(約6万3000円)になる模様。
日本でもノキアジャパンからスタンダードエディションが、またソフトバンクモバイルからは「X01NK」としてリリースされている「E61」のマイナーチェンジ版も登場した。主な違いとしては電子メール機能の強化と2Mピクセルカメラの搭載、新しい十字キー、ワンタッチキーの採用などが挙げられる。
また本体の外形寸法が約70×117×11.5ミリと、E61(69.7×117×14ミリ)より薄くなっているのも改善点の1つだ。出荷は2007年代2四半期からで、販売奨励金なしの価格はE65と同じく400ユーロ(約6万3000円)。
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