オートチャージは、改札を通ったり、バスの料金を払う場合に残高が少なくなっていると、自動的にチャージされる機能。PASMO事業者の駅でも、Suica事業者の駅でも、改札を通れば同じようにオートチャージされる。ただし、PASMO対応のバスに乗った場合や買い物に利用した場合にはオートチャージはされない。
PASMO鉄道事業者路線の改札 | PASMOバス事業者の路線バス | Suica対応改札 | |
---|---|---|---|
PASMO | ○ | × | ○ |
Suica | ○ | × | ○ |
PASMOとSuica、いずれもオートチャージ機能を使うには特定のクレジットカードの登録が必要だが、運用は少し異なる。
Suicaでは、オートチャージの限度額は1日に2万円まで。チャージするかどうかの判定金額と、自動的にチャージする額は、いずれも1000円から1万円までの間でユーザーが設定できる(VIEW ALTTEで変更可能)。Suicaで現在オートチャージ機能が使えるのは、JR東日本が発行するクレジットカード「ビュー・スイカカード」と一体になっているタイプだけで、モバイルSuicaや一般のSuicaではオートチャージ機能を利用できない。
PASMOでは、残額が2000円以下の場合に3000円がチャージされる。1日に3回まで/1カ月に16回までという制限が設けられている。クレジットカードと一体ではないが、オートチャージ機能を利用するには、紐付けるクレジットカードの発行会社から送られてくる、オートチャージ機能付きのPASMOを使う必要がある。手持ちのPASMOにオートチャージ機能を追加することはできない。
オートチャージ機能付きPASMOを使うには、株式会社パスモの提携カード(ジェーシービー、三井住友カード、UFJカードの3種)、または交通事業者系カード会社が発行するハウスカードのいずれかが必要になる。3月18日現在、合計128種類のカードがオートチャージサービスに対応している。
関連する鉄道事業者 | カード名 |
---|---|
パスモ | Pastown |
小田急電鉄 | 小田急OPクレジットカード 他 |
京王電鉄 | 京王パスポートカード 他 |
京成電鉄 | 京成カード 他 |
京浜急行電鉄 | 京急カード 他 |
相模鉄道 | 相鉄カード 他 |
西武電鉄 | SEIBUプリンスカード 他 |
東急電鉄 | 東急ポイントカード TOP& 他 |
東京メトロ | Tokyo Metro To Me CARD |
東京都交通局 | 新銀行東京カード |
東武鉄道 | 東武カード 他 |
記事の最初にも書いたように、PASMO/Suicaのどちらを選ぶかのポイントは以下の通りだ。
サービス当初、PASMOはカードのみでスタートする。当面の間、おサイフケータイで電車に乗りたい場合、選択肢はモバイルSuicaだけとなる。モバイルSuicaユーザーが私鉄・地下鉄の定期券を持っている場合は、定期券に一本化するか、PASMOなり磁気定期券なりと併用するしかない。
定期券を購入する場合、JR東日本の路線ならSuica定期券を、私鉄・地下鉄ならPASMO定期券を選ぶことになる。JRと私鉄・地下鉄の連絡定期券を使っている場合や、バスの定期券を購入するなら、SuicaでもPASMOでも構わない。
定期券を買わないなら、よく使う場所がどの路線かに合わせるのがお勧めだ。すでにSuicaを持っているならそのまま使っていれば困ることは何もない。バス利用がメインであれば、割引率を考慮してバス共通カードを使い続けるのも悪くない。
ただし私鉄沿線に住んでいて、交通系のクレジットカードを持っているなら、カードに紐付けたPASMOを使うとポイントが貯めやすいというメリットがある。本記事では対応クレジットカードについてあまり触れていないが、乗車だけでポイントをたくさん貯めるのは至難の業。行動範囲内に交通系クレジットカードの対応店舗が多くある場合は、ポイントも貯めやすいだろう。
首都圏以外でも利用したい場合は、Suicaのほうが守備範囲が広い。新潟や仙台ではSuicaがそのまま使えるし、関西でJRに乗ることが多い場合は、ICOCAの代わりにSuicaで電車に乗れるのは便利だろう。
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