自動車の「セグメント」とは何か? そのルーツを探る池田直渡「週刊モータージャーナル」(5/6 ページ)

» 2015年08月17日 08時00分 公開
[池田直渡ITmedia]

Aセグメント

 Aセグメントはフォルクスワーゲンの「up!」が基準になるだろう。イタリア式で言えばパンダということになるだろうが、日本国内では認知度が低い。実用的な最小のクルマ。日本の軽自動車はこれに近いが、日本の法規に沿ったドメスティック商品なので、厳密にはAセグメントではない。

Aセグメントはこのフォルクスワーゲンup!のほかに、フィアットのパンダ、トヨタのiQが中核。日本国内販売はないが、トヨタ・アイゴとその兄弟車、プジョー107、シトロエンC1もここに入る Aセグメントはこのフォルクスワーゲンup!のほかに、フィアットのパンダ、トヨタのiQが中核。日本国内販売はないが、トヨタ・アイゴとその兄弟車、プジョー107、シトロエンC1もここに入る

Bセグメント

 Bセグメントはフォルクスワーゲン・ルポが基準車。トヨタ・ヴィッツやホンダ・フィット、マツダ・デミオ、スズキ・スイフトなど、後席を重視しないクルマ。

Cセグメント

 Cセグメントはフォルクスワーゲン・ゴルフが基準車。日本の場合、トヨタ・カローラとトヨタ・プリウス。後席に実用レベルの居住性を備えたクルマ。ただしプリウスはCセグメントとしては例外的に全長が長い。

Dセグメント

 Dセグメントの基準はメルセデス・ベンツCクラス。日常的な家族ユースなど多人数での運用を快適にこなせるクルマ。ただし本来Cクラスは価格的に後述するプレミアムに相当する。日本ではホンダ・アコード、スバル・レガシィなど。

Dセグメントを代表する1台、ホンダ・アコード。現在は9代目に世代交代しているが、初代から7代目までの集合写真でサイズの変遷を見る。アコードの場合、北米マーケットと欧州、日本の3市場に目配りしながら、モデルごとに大きくなったり小さくなったりしているが、やはり全体を通してみればサイズは拡大傾向にある Dセグメントを代表する1台、ホンダ・アコード。現在は9代目に世代交代しているが、初代から7代目までの集合写真でサイズの変遷を見る。アコードの場合、北米マーケットと欧州、日本の3市場に目配りしながら、モデルごとに大きくなったり小さくなったりしているが、やはり全体を通してみればサイズは拡大傾向にある

Eセグメント

 Eセグメントの基準はベンツのEクラス。BMWの5シリーズやアウディA6など後席居住性が前席と同じように高いパーソナルカー。このクラスの場合、既にプレミアムしか存続していない。かつてはオペル・オメガなどプレミアムでないEセグメントも存在した。

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