“公言自己暗示作戦”を試してみては? 出世族の共通点銀座で学んだこと(3/3 ページ)

» 2015年08月24日 08時00分 公開
[桃谷優希ITmedia]
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言葉に秘められた“力”

(写真はイメージです)

 “言霊(ことだま)”という言葉があるように、よくも悪くも言葉にはある種の力を秘めていると思います。

 例えば、ゴルフを楽しむ人は、クラブハウスでこのような会話をしたことがあるのではないでしょうか。

 「今日、午前中にバーディ4つ取るよ」
 「なら、僕は3つで。ハハハ」

 プレーするのを楽しみに待ちながら、互いに自分の目標を言う。目標をあえて口にすることで気合が入り、いいスコアが出ることもあるでしょう。

 恐縮ながら私もその1人。大阪のクラブでヘルプを始めたばかりのころの私は「3年でナンバーワン、5年以内にママになる」という目標を公言していました。当時を知る方は「何をバカなことを」と思われたはず。まだまだ夢半ばですが今は銀座でママとなり、あのとき公言したことが現実となりました。

 では、目標を公言する前と後では何が違うのでしょうか。公言することで自ら後に引けない状況を作り、“火事場の馬鹿力スイッチ”が入り、自身のみならず周囲も巻き込んで目標達成に向けてひた走る。出世された方はみな、そうして目指す所に到達されているのです。

 少し考えてみてください。「睡眠時間が不足していて」「時間がなくて」「とにかく忙しくて」など、マイナスの印象を与える言葉が口グセの人――みなさんの周りにもいらっしゃるのでは。しかし、これはいかがなものでしょうか? タスクが山積みで自分をうまくマネジメントできないと言っているようなもので、相手にも良い印象は与えません。これでは、周りの人の信頼や協力を得ることは難しいでしょう。できれば、口グセはマイナスなことではなく、「自分は大丈夫」と言い続けてみることをオススメします。

 出世される方というのは、たとえわずかな睡眠時間でも「10代や20代と違って、寝るにも体力がいるからこれくらいで十分」と笑いとばし、時間がないことを理由にせず、無駄に「忙しい」とは言いません。

 誰しも、たまには愚痴を言いたくなることもあります。そういう時は「ああ、もう自分はダメだ」と言っても、少し気持ちを落ち着けて「さっきのはウソ。やっぱり自分は大丈夫」と言ってみるとか。これで、プラスマイナスゼロです。

 子どもだましのように思えるかもしれませんが、まずは1週間、“公言自己暗示作戦”を実行してみてください。今まで感じたことのないガッツが沸き上がってくることでしょう。

桃谷優希氏のプロフィール:

 1988年10月16日大阪府生まれ。16歳のときに処女作『デリンタ(悪魔の子)と呼ばれた天使たち』(文芸社)でデビュー。このほか『国民の声』(文藝書房)に寄稿、『罪追人』(文藝書房)、今春『赦れる天秤』を刊行予定。

 京都ノートルダム女子大学卒業後、北新地のクラブへ。クラブ「城」閉店後、銀座に移籍。銀座40周年の老舗「クラブセントポーリア」でナンバーワンの座を手にして、その後26歳の誕生日に某有名店のママに就任。


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