この連載は安達裕哉著、書籍『「仕事ができるやつ」になる最短の道』(日本実業出版社)から抜粋、再編集したものです。
「一度に大きな変化を起こすことは誰にもできない。仕事で何かを成し遂げようとするならば、それなりの時間をかけて物事に取り組む必要がある。小手先のテクニックでは、仕事ができる人にはなれない」
毎日2万人以上が訪れ、月間150万PVを誇る「仕事の本質」を突いた人気ブログ「Books&Apps」の著者が初めて明かす、“仕事ができるやつになる法則”。
悩めるビジネスパーソンの心にじわじわと響き、「明日を踏み出す一歩」がチャージされる1冊です。
世の中には、「頭の良い凡人」が数多くいる。私の経験では、大企業、役所や研究所、会計士などの士業の方々にも多数存在していたように思う。「頭の良い凡人」とは、次のような人々だ。
「頭の良さと、成功は別物だ」と言う人がいるが、まさにそのとおりだと思う。頭の良さは、人の能力の1つにすぎないので、それだけでは成功できない。
さて、こういった人々のなかには、「凡人でいい。平穏な毎日を望む」と言う方も多い。私もそれでいいと思う。その方なりの良い人生をすごせるだろう。
しかし、不幸なのはそういった人々のなかに成功を望んでいるのに、成功が得られない、という人がいる状況だ。そのようなときには、周囲との摩擦が起きやすい。
「まわりが無能で、オレの言っていることが分からない」
「こんなことも分からないなんて、ほんとうにダメなやつらだな」
「こんな場所、出て行ってやる」
などと言い、転職を繰り返す。
だが、その人の言っていることは、おおむね事実である。能力が高いので、大体において状況は正確に把握している。課題を把握する能力が高いのだ。それだけに、さらに周囲との摩擦は大きくなる。
私は一緒に仕事をすることを通じて、そのような人々の話を数多く見聞きした。
私が出会った、ある保険会社の方もそうだった。非常に能力が高く、ほとんどの課題に対して正解を導いていた。その能力の高さに、驚嘆することもしばしばだった。しかし、残念ながらその人はなかなか出世できなかった。
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