何もしない時間を作ることが、未来への「投資」世界トップリーダー1000人が実践する時間術(1/5 ページ)

» 2015年08月17日 08時00分 公開
[谷本有香ITmedia]

集中連載:「世界トップリーダー1000人が実践する時間術」について

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 この記事は谷本有香著、書籍『世界トップリーダー1000人が実践する時間術』(KADOKAWA)から一部抜粋、再編集したものです。

世界の舞台で活躍するエグゼクティブたちが一番大切にしている共通点は、「時間の使い方」。時間を味方につけるための努力や工夫をしています。

例えば、1分を60秒、1時間を60分、1日を1440分、人生を3万日といったように、目的に使う時間の単位を小さくして、大ざっぱに時間を管理することを防いでいるのです。

これは、潜在能力ではなく、後天的に身に付けていくスキルです。時間の長さそのものは変わらなくとも、時間の重みが実感をともなったものになり、これまで以上にリアルに感じられるようになります。


今日のバッファが将来、何倍もの利子をつけて返ってくる

 私の知る限り、名の知られたトップリーダーは1秒たりとも時間を無駄にしません。こういうと、いくら彼らが時間を「支配する側」にいるとはいっても、せわしない印象を受ける人も多いでしょう。実際、彼らにはやるべきことが多く非常に忙しいので、普段から分刻みのスケジュールで動いています。トップリーダーにインタビューを申し込んでも、「15分」など非常に短い時間しかもらえないのはよくあることです。彼らの時間に余裕がないということは、ある意味、真実です。

 とはいえ、ビジネスに長けた彼らは「投資」の必要性も知っています。お金を増やすためには、単に自分が頑張って働き、稼ぐだけでは不十分。稼いだお金を投資して、お金にも「働いてもらう」ことで、効率的にお金を増やすことができるのです。それは「時間」にもいえることです。

 投資とは、本来「余力のお金を使ってするもの」だとされていますが、彼らには余力の時間などありません。そのため、忙しいスケジュールの中から絞り出すようにして「バッファ」の時間を捻出することになります。

 忙しいときこそ、あえて「何も仕事をしない時間」を作ること。それが彼らの考える「未来への投資」なのです。

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