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» 2015年09月15日 08時00分 UPDATE

スピン経済の歩き方:なぜUSJは沖縄でテーマパークを造るのか 裏にオトナの事情アリ (2/5)

[窪田順生,ITmedia]

沖縄には「遊園地」が存在しない

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 ユー・エス・ジェイは、新テーマパークについて、開業5年以内に「水族館と合わせて年間約600万人の入場者数」を目指すとぶちまけている。それだけ聞くと、大きな経済効果が生まれるのではなんて淡い期待を抱くかもしれないが、実はそこまで景気の良い話ではない。

 この「水族館と合わせて」というやつが曲者だ。「美ら海水族館」の入館者数は右肩上がりで2014年は320万人、「海洋博公園」全体でも434万人が訪れている。つまり、「南国テーマパーク」単体では5年で280万人程度の施設になれば御の字とみているわけだ。年間1200万の来場者を誇るUSJを運営する企業が鳴り物入りで沖縄進出をするというわりに、「あら?」と拍子抜けしてしまう人も多いのではないか。

 ちなみに、「年間280万人来場」というのは、東京・豊洲の「ららぽーと豊洲」のなかにある「キッザニア東京」が開業3年で達成している。こちらは「仕事」のテーマパークなので「南国テーマパーク」と単純に比較はできないが、来場者数に関しては「美ら海水族館」の横に「キッザニア沖縄」ができると想像するといい。もちろん、雇用も促進されるし、経済効果もあるだろう。ただ、沖縄経済の観光振興という点では、そこまで大きなインパクトがあるとは思えない。

 とはいえ、ユー・エス・ジェイが「弱気」になるのもしょうがない部分もある。沖縄で「テーマパーク」を成功させるというのはかなり至難のわざなのだ。

 ご存じの方も多いと思うが、沖縄には「遊園地」というものが存在しない。すべて経営難で潰れてしまったからだ。

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