ご一緒に“最高”はいかが? ボジョレー・ヌーボー販売の舞台裏コンビニ探偵! 調査報告書(1/5 ページ)

» 2015年11月14日 07時25分 公開
[川乃もりやITmedia]

コンビニ探偵! 調査報告書:

 「タフじゃなければコンビニ経営はできない。優しくなければコンビニを経営する資格がない」……だけど、タフであり続けることも、優しくあり続けることも、簡単ではない。

 ほとんどの人が一度は利用したことがある「コンビニ」。ニュースやデータからコンビニで何が起きているのかを、推理して、調査して報告します。筆者は大手コンビニの元本部社員、元コンビニオーナー。コンビニの表と裏を見てきた者だけにしか書けないコラムはいかがですか?


 11月の第3木曜日は、ボジョレー・ヌーボー(以下、ボジョレー)の解禁日である。ご存じの方も多いと思うが、ボジョレーとは、フランスのブルゴーニュ地方南部に隣接する丘陵地帯のボジョレー地区で生産されるヌーボー(プリムールまたは試飲新酒)仕様の赤ワインのことだ。収穫したぶどうのでき具合を確認するために、急速発酵技術を用いて数週間で醸造させている。

 今回は、そんなボジョレーを扱うコンビニの現場について調査した。

11月に日本でボジョレーが騒がれる理由

 上のグラフは、主要国の一人当たりのワイン消費量の推移だ。日本のワイン消費量は、世界平均と比べて圧倒的に低いことが分かる。

 一方、日本のボジョレー商戦を裏付けるデータがある。東京税関の資料によると、ボトルワインの輸入量は1年のうち11月が突出している(下のグラフ)。これは、時差の関係で先進国の中で最初にボジョレーの解禁日を迎えるのが日本だからだ。

 毎年、ボジョレーの解禁日が近づくと、空港にワインが届いたというニュースをはじめ、解禁の深夜0時にはテレビ番組で生中継される。カウントダウンとともに芸能人らがボジョレーの解禁を祝うほどの恒例イベントにもなっている。

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