ピアニストとしては、やはりピアノの美しいクリスマスソングやアレンジなどもご紹介したいところです。歌ものとは違い、生活の中で主張はせずとも、スッと寄り添いながら聴かせてくれる魅力も、インストのJAZZならでは。
やはり外せない巨匠がこのオスカー・ピーターソン。スイングJAZZの流れを組みつつ、ピアノ88鍵全てを魔法のような指使いで弾きこなす、JAZZピアノ界の超絶技巧スタイルの父です。かの小曽根真さんも、幼いころにピーターソンの生ライブを見た衝撃から、JAZZの道を志すようになったことはよく知られています。
高木個人としては、若いころ(小中高時代)は、このピーターソンの「底抜けに明るい軽いタッチ」より、繊細なダイナミズムと、やや哀愁を秘めたビル・エバンスのようなピアノが好きでしたが、歳を重ねるごとに、こうしたピーターソンの音楽や、ザ・スリー・サウンズのような「黒くて歌心いっぱいのハッピーなピアノ」が好きになっていきました。音楽の好みも年々変わっていくものですね。
……と言いつつ、大好きなエバンスのクリスマスプレイもご紹介しておきましょう。
そしてもう一人、高木が好きなJAZZピアニスト、ケニー・ドリューのクリスマスアルバムもお薦めです。ドリューのピアノは真っすぐで、玉を転がしたようなピアノさばきとグル―ヴ感が心地よく、前向きで元気な気分にさせてくれます。
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