増沢隆太(ますざわ・りゅうた)
RMロンドンパートナーズ(株式会社RML慶文堂)代表取締役。東京工業大学特任教授、コミュニケーション戦略家。人事コンサルタント兼大学キャリア教官兼心理カウンセラーで、東工大大学院では「コミュニケーション演習」の授業を行っているほか、企業では人材にも「戦略性」を重視する功利主義的アクティビティを提唱している。
ついこの間まで自分は学生だったはずなのに、気付けば年齢を感じる瞬間が増えていませんか? 人間は中年期を迎える頃から、体調や精神的不調が増えるのが自然です。心理学者のユングは40歳を「人生の正午」と呼びました。人生の午後以後に起こる肉体、精神、キャリア、人間関係(家族、友人、恋人)の大きな転換は、「中年の危機」と呼ばれます。人生の危機(クライシス)をマネジメントすることを考えていきましょう。
実年齢とは関係なく、自分自身の感覚がいまだにどこか学生気分の抜けきらない状態にあるんだと、人生の大先輩である70代の方がおっしゃっていました。子供のいない私は、50歳を過ぎても永遠の若手気分が抜けません。
維新の三傑、西郷隆盛は40歳、大久保利通は37歳、木戸孝允は35歳あたりで明治維新を迎えたとのこと。王位を継承したのではなく、貧しい身分から国を変える大事業を成し遂げた人たちがこんな年齢だと思うと、わが身を比較することが罰当たりな気がします。
今の草食化した若者と違い、私たちの世代の若い頃は恋人を追いかけ、結婚した後は子供を養いと、常に人間関係を追い、追われてきました。中年になると、さらにここに親が加わります。親元を離れ何年も何十年もたつ頃、気付けば親は「お父さん、お母さん」から、「おじいちゃん、おばあちゃん」に変身しているのです。
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