インタビュー
» 2016年02月10日 08時00分 公開

水曜インタビュー劇場(消える仕事公演):人工知能と外国人に、私たちの仕事は奪われてしまうのか (5/6)

[土肥義則,ITmedia]

サービスレベルが低下する

寺田: 理由の2つめは「円安」。ここ数年、中国人が日本に観光でやって来て、いわゆる“爆買”をしていますよね。日本でお金を使うのはいいけれど、働く人にとっては不利なんですよ。円が安いから日本で買い物をするのであって、円が安いところで働いても稼ぎは少ない。このように考えると、いまは「移民は来てくれるな、日本の治安が悪くなる」「外国人労働者は必要ない」といった雰囲気がありますが、2030年はどうなっているか。頭を下げても、外国人は日本にやって来てくれませんよ。

 人口が減って、労働力が減って――。このままいけば、今あるサービスですら、提供できなくなるかもしれません。そのときになって、外国人に「どうか日本に来てください」とお願いしても、来てくれないですよ。

土肥: 既にサービスを提供できなくなっているケースがありますよね。例えば、コンビニではアルバイトを集めることができず、深夜に閉店する店がじわじわと増えています。

寺田: 物流も人が足りなくて、再配達に料金がかかるようになってきました。このようにサービスレベルがどんどん落ちていっているんですよね。

土肥: では、外国人に「日本で働きたい」と思ってもらうのにはどうすればいいのでしょうか?

寺田: 「年功序列」を廃止するしかないですね。

土肥: あ、なるほど。

寺田: 「優秀なエンジニアを採用できない」という企業の声がありますが、米国のシリコンバレーでは新卒で年収1000万円を支給する企業が増えてきているんですよ。

 「日本は英語が通じないので不利」といった声もありますが、その問題よりもエンジニアの獲得競争で負けているように「経済面」の問題があるのではないでしょうか。誤解のないように申し上げておきますが、「日本のことがものすごく好き」という外国人は、やって来るでしょう。それは、昔も、今も、そして未来も同じ。しかし、そうではない人たちにとってはどうか。円は安いし、年功序列はあるし、先は見えないし。外国人に、日本で働きませんか? と聞いても「話にならない」という答えが返ってくるのではないでしょうか。

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