スターバックスに異変? 「居心地のよさ」追求のジレンマすごい差別化戦略(1/4 ページ)

» 2016年02月27日 06時00分 公開
[大崎孝徳ITmedia]

集中連載:すごい差別化戦略 について

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この連載は大崎孝徳著、書籍『すごい差別化戦略 競合他社を圧倒する「違い」のつくり方』(日本実業出版社)から一部抜粋、再編集したものです。

 価格競争に陥らないために、いま何をすべきか?
 あの会社は、なぜ競合他社に模倣されないのか?
 セオリーどおりでは、なぜ差別化できないのか?
 競合他社を圧倒する“違い”を「どこで」「いかに」つくるのか?

模倣されない意外な理由とは!? 25の身近な事例を題材に、価格競争に陥らない、常識を突き抜けた「差別化戦略」の核心を解き明かす1冊です。


 スターバックスコーヒー(以下、スタバ)は、アメリカ・シアトル系カフェの代表格として、相変わらず人気があります。こうしたスタバの人気は大学生など若者においても目立っています。しかしながら、若者の車離れや酒離れ同様、コーヒー離れも深刻なようで、スタバに行っても若者が注文するのはフラペチーノなど、ドリップコーヒー以外の商品が中心となっています。

 もっとも、こうした状況はスタバ自身が意図したことかもしれません。2011年のロゴマークの変更により、人魚の周りを取り巻く「STARBUCKS COFFEE」の文字がなくなり、現在のロゴとなったわけですが、その理由は「スタバ=コーヒー」という狭い枠組みからの脱却であると聞いたことがあります。

 ドリップコーヒー以外の商品を提供する戦略に関して、サービスを開始した当初は、アメリカではオペレーションがうまくいかず、「大混雑」「顧客満足が大きく低下」などと一部で不評の声が上がりましたが、現在は落ち着いているようです。

ここが論点!

まさに飛ぶ鳥を落とす勢いのスタバですが、同社の差別化ポイントを踏まえ、問題点および改善点について何か挙げることができますか?


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