その後、段階的にカカオの苗木を植樹し、現在約500本のカカオの木が栽培されている。折田農園が栽培、収穫、発酵、乾燥などチョコレートの元になるカカオ豆になるまでの工程を手掛け、その後の精錬などの工程を平塚製菓が行う。2016年は約500キロ(板チョコ1万5000枚分)のカカオ豆が収穫できる予定で、商品化は2018年を目指しているという。
このプロジェクトは、母島でカカオをつくってチョコレートを販売して終わり……といったものではない。「小笠原諸島に、カカオアイランドのようなものをつくりたいですね。地元住民の方々に何らかの形で貢献して、島おこしにつなげることができれば」と入江さんは抱負を語る。
取材の最後に、記者は「東京産のチョコレート」を試食させてもらった。食べる前は「本当に、東京でチョコレートがつくれるの?」と半信半疑だったが、実際に口にすると「やさしい苦みとなめらかな口あたり」を感じることができた。
2年後、「made in tokyo」のチョコレートが話題になるかもしれない。
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