価値生産時間について1週間で100時間(2/3 ページ)

» 2016年08月09日 05時30分 公開
[竹林篤実INSIGHT NOW!]
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朝4時起きはハードワークか?

 筆者も、実はハードワーキングが決して嫌いではない。というか、知人からはハードに仕事をしていると思われているかもしれない。朝は4時ぐらいから仕事を始めている。もっとも夕方5時ぐらいには嫌になっている。いやんなると、目の前にひえひえに冷えたビールグラスが浮かんでくる。

 AM4時に起きるからといって、PM5時までびっちり仕事をしているわけではない。そんなことをしたら持たないであろうことは、感覚的に理解している。だから、朝は2時間ほど集中したら走りに行き、シャワーして朝ごはんを食べて、次の仕事にかかる。

 そこから11時ぐらいまでがんばったら、お昼ごはんの時間である。早起きして走ったりするから、お腹も早く空く。ごはん屋さんの開く時間が、大体11時半。一番に入るとお店もすいているので、ゆったりと食べられる。

 食事から戻って13時前ぐらいから午後の仕事にかかり、時に15分ほど居眠りをはさみながら17時ぐらいまで、もうひと踏ん張り。

 4時から17時となれば13時間だが、そのうちの4時間ほどは仕事をしていない。実労働時間は8時間ぐらいだろう。と思っていたら、これが大違いだった。

仕事時間と仕事品質の関係

 40時間以上仕事をすると効率的ではない。そう言い切られると、いささか不安になる。フリーランスとして仕事をしている以上、仕事量を減らすことは売上減少、すなわち実入りがそれだけ減ることを意味する。

 従って、仕事は受けられるだけ受ける主義である。取材日時がバッティングしてしまってはどうしようもないが、それ以外のケースなら、なるべくオファーは断らない。土日などに取材を打診されると、他の仕事とカブる心配がないから喜んで受けてしまったりする。

 そんな日々を送っていると、当然、一週間に40時間以上働いている。自分ではそう思っていた。けれども、それで効率が落ちているとすればどうなるのか。

 書き仕事で効率が落ちると、原稿のクオリティに悪影響が出るのではないか。自分では「やっつけ」仕事だけはやるまいと決めている。一度でも、依頼主から「手を抜いた」と思われたら、次の仕事はないからだ。相手のクライテリアに照らし合わせてみて「このレベルではダメですな」と言われるのなら、それは仕方がないこと。最善を尽くしても、手の届かない世界のあることは分かっている。

 だから、がんばっているつもりなのだが、知らず知らずのうちに『書く・チェックする・書き直す・推敲(すいこう)する』レベルが甘くなっていることはないのか。40時間以上働いているがためにクオリティが落ちているとすれば、それは問題である。

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