もう1つ、よくあるレジのミスを紹介しよう。
コンビニに限らず、何か買うときはレジに並ばなければいけない。しかし、朝の混雑時に、ちょっとしたイレギュラーな事態が発生する。店員がレジで接客をしているときに、スポーツ新聞を片手に「ココにお金を置くよ」と言いながら代金をおつりのないように置いていくお客さんがいる。
混んでいるレジの現場で横入りは到底許されないが、他のお客さんには支障がないので、いわゆる横入りとは少し違う。ここで、作業マニュアル通りに「順番にお並びください」などと言おうものなら、スポーツ紙を叩き付けかねられない。常連客ならなおさらだ。
このようなケースは少なくないので、スポーツ新聞を買ったお客さんには「ハイ、分かりました。ありがとうございます」と愛想よく言いながら、接客中のお客さんに対応しなければいけない。
スポーツ新聞の代金は、レジに並んでいるお客さんがはけたあとに入力することになる。多くの場合は他のお客さんの会計時、レジが開いているときに行う。ところが、ついうっかりと、開いているレジにスポーツ新聞の代金をそのまま入れてしまうことがある。スポーツ新聞の会計がきちんと完了していないことになり、レジ上ではスポーツ新聞の売り上げが立たないまま放置されてしまうのだ。
逆のパターンもある。スポーツ新聞の売り上げをレジに入力していると、そこに次のお客さんが来たとする。スポーツ新聞の会計をきちんと済ませられれば問題ないのだが、お客さんを待たせまいと急ぐあまり、前の処理を終わらせないまま次のお客さんを受けてしまうと、スポーツ新聞の金額が足されたまま会計することになってしまう。
その人の買い物が、缶コーヒー1本といったように金額が明らかな場合はその時点で前の処理が残っていたことに気が付くが、弁当やお菓子や飲み物などをまとめて買った場合、埋もれて気付かないことがあるのだ。
こうしたケースがあるので、作業マニュアルは現場の状況も踏まえてどんどん書き換えられていくのだ。
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