スタバ、焙煎工場を店内に 新店舗を中目黒で展開

» 2016年10月21日 11時23分 公開
[鈴木亮平ITmedia]

 スターバックス コーヒー ジャパンは10月20日、新店舗「スターバックス リザーブ ロースタリー」を2018年に東京・中目黒に開店すると発表した。敷地面積1200平方メートルの店内に焙煎工場を併設し、客がコーヒーの焙煎や抽出の様子を店内で楽しむことができるのが特徴だ。

 2014年に米シアトルでオープンした店舗を日本に持ち込む。17年に中国・上海、18年に米ニューヨークで出店する計画で、日本は4店舗目になる。米Starbucksのハワード・シュルツCEOは「日本での成功なくして世界での成功はあり得ない」と話す。

photo 水口貴文CEO(左)、ハワード・シュルツCEO(中央)、隈研吾氏(右)

 同社の水口貴文CEOは「他では体験できないエキサイティングな店舗。中目黒だけでなく、都内から多くのユーザーが足を運んでくれるはず」と自信を示す。同店舗の出店拡大については、現時点では未定としている。

photo 「スターバックス リザーブ ロースタリー」のイメージ
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 新店舗のデザインは建築家の隈研吾氏が担当する。隈氏は「中目黒は住宅街でもビジネス街でもない。そして、自然が豊か。新しいコンセプトの店を展開するのにぴったりの場所。新しいライフスタイルを提供できる可能性を感じている」と話す。

 「私たちが飲むコーヒーは、自然から生まれているのだと実感できるような店舗になる。建築デザインをやってきた中で一番興奮している」(隈研吾氏)

 米StarbucksのシュルツCEOは「北米以外で最初にスターバックスを展開した国は日本だった。日本には特別な思いがある。日本での成功なくして世界での成功はあり得ない」と話す。

 「日本のコーヒー市場は競争が激しいが、“次世代のスターバックス”を体験してもらうことで、より多くのユーザーに再び感動してもらいたい」(ハワード・シュルツCEO)

photo ハワード・シュルツCEO

 ハワード・シュルツCEOは会見の最後に、日本に進出した際の思い出について、次のように語った。

 「96年に日本でオープンする1年前、日本での展開に不安を感じていた。それは経営コンサルティングの会社から、禁煙がコンセプトだったスターバックスは、日本では流行らないと言われたからだ。しかし、その日本で成功すれば、当社のコーヒーの品質を証明できると考えた。そして、実際に日本で成功することができ、こうして新店舗の発表ができることに感動している。私たちの成功はマーケティングによる力ではなく、コーヒーの品質やサービスの質にある」

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