インタビュー
» 2016年10月26日 08時00分 公開

小久保工業所、なぜヒット商品がどんどん世に出るのか水曜インタビュー劇場(アイデア公演)(5/5 ページ)

[土肥義則,ITmedia]
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転んでもただでは起きぬ

苦戦した「おさるはんワンタッチハンガー」

土肥: 年に100種類ほどの新商品を開発して、ヒット商品をたくさん出している。しかし、世の中に10割バッターっていないと思うんですよ。たくさんの新商品を出していると、鳴かず飛ばずの商品もあったのではないでしょうか?

小久保: 全球ホームランを狙って商品を開発しているのですが、残念ながら……売れなかった商品があります。例えば、「おさるはんワンタッチハンガー」。

土肥: おさるはん? 何ですかそれは? 使用方法を見ると「(1)洗濯物の中に『おさるはん』を通し、横に回転させます。(2)洗濯物の下から手を入れ、レバーを押し上げて両肩をひろげるように調節します。(3)竿にハンド部を平行に押し当てながら、挟み込んでセット完了です。(4)取り込む際は、レバーを押し下げると、洗濯物がスムーズに取り込めます」と書かれいますが、うーん……一読しただけではよく分からないですね。

小久保: 使わないときには真っすぐになって、ひろげるとハンガーになるんですよね。少しねじるだけで、洗濯物を取ることができることをウリにしたのですが……売れませんでした。

土肥: お菓子メーカーが変わった味の商品を出すことで、話題になることがありますよね。「コーンポタージュ味のアイス」「スイカ味のチョコレート」といった感じで。

小久保: 「おさるはん」はヒットしませんでしたが、宣伝広告費のひとつとして考えることにしました。ちょっと変わった商品を出すことで、周囲の人たちはこのように感じてくれるのではないでしょうか。「小久保工業所って、なんでもやるなあ」「変わった商品を出すなあ」と。こうして認知度が広がればいいかなあと。

土肥: 転んでもただでは起きぬ、ですね。本日はありがとうございました。

(終わり)

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