指を触れて、待つこと20秒――。機械から「ガガガ」という音がして、その人に必要な栄養素が出てくる。まるでゲームの主人公が手に入れる“回復ドリンク”のようなマシーンが登場した。その名は「healthServer(ヘルスサーバ)」。2012年に創業した「ドリコス」という会社が開発したのだ。
記者も試したところ、カラダの状態を示すアクティビティスコアは「60」。この数値は10〜100で表示され、60は「ややお疲れ気味」だそうである(前日に深酒をした影響である……と信じたい)。このスコアを受けて、機械から栄養素が調合されて出てくる。カップに注がれたサプリは、水などに溶かして飲むことができ、味は「スポーツドリンクのような感じ」(ドリコスの大久保直樹副社長)だという。ちなみに、取材当日は某テレビ局も来ていて、そのスタッフの数値はなんと「100」。大久保さんによると「アクティビティスコアは20〜30の人が多くて、100という数値は初めて見ました」とのこと。メディアで働くみなさん、健康にはくれぐれも気をつけましょー。
「え、なんだか面白そう。オレも欲しい」と思われたかもしれないが、もう少しお待ちいただきたい。healthServerは現在開発中で、法人向け・家庭向けともに年内の発売を予定している。利用するには、サーバ本体を借りて、栄養素が入っているカートリッジを購入する形になりそう。価格は、法人向けが月に1人当たり1000円ほど、家庭向けは月5000円ほどを予定している。
このhealthServerの特徴は何と言っても「レコメンドしてくれるだけでなく、その場でサプリを提供してくれること」。わざわざ薬局やコンビニに足を運ばずに、その場で提供されるので便利な一品である。しかし、この製品の本当の実力はそれだけではない。たくさんの人が使えば使うほど、長く使えば使うほど、真の実力を発揮するかもしれないのだ。どういうことか?
勘のスルドい読者は、ここまで読んで「ははーん。いま流行りのアレね」と思われたかもしれない。まだ世に出していない段階で、ドリコスは次の一手として何を考えているのか。同社の竹康宏社長に話を聞いた。聞き手は、ITmedia ビジネスオンラインの土肥義則。
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