侍Jの監督は誰に? 簡単には決まらない事情赤坂8丁目発 スポーツ246(3/3 ページ)

» 2017年03月23日 11時28分 公開
[臼北信行ITmedia]
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野球界からも“抹殺”されかねない

 今の小久保監督の年俸は長期契約によって以前よりもだいぶ見直されて推定8000万円にまで引き上げられたと言われているが、それでも2013年から4年の長期的ビジョンのもとで重責を任された初の代表監督の割には適正な額とは言い切れない。「勝って当たり前」と言われがちな侍ジャパンの監督は一歩間違えばアッと言う間の評価急落によって野球界からも“抹殺”されかねない、極めて難しいポジションだ。せめて1億円以上は積まないと割に合わないし、この先も手を挙げる人はなかなか出てこないだろう。

 中には「代表監督は金の問題じゃない」という人もいるが、それは自分が日の丸を背負う立場になったことがない側の詭弁(きべん)だ。何より好条件を用意することはオファーをかけるNPB側も相手に誠意を見せる形につながる。

 NPBが長期的スパンで代表チームを作り上げていく方針を今後も踏襲していくことを考えれば、侍ジャパンの次期監督は2019年の第2回プレミア12(東京五輪予選)、2020年の東京五輪、そして2021年の第5回WBCと多くの国際大会を戦うハードスケジュールになりそうだ。

 侍の新指揮官として次に日の丸を背負う覚悟を決める人物は一体誰になるのか――。次期監督の選定作業は難航必至とはいえ、その時間的猶予は少ない。またこれまで以上のペースで再来年から重要な国際大会が連続開催されることからNPBには次期監督のさらなる待遇アップも求められそうだ。

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